展示会でスタッフのやる気を起こさせるには

私は職業柄さまざまな展示会を視察してます。

人が集まらない、名刺が獲得できないブースの一番の原因はスタッフのやる気です。
⇒展示会出展で名刺が集まらないブースの特徴

やる気がないブースに人は来ないのです。
せっかく出展するのであれば人を集めたいですよね。

そうであれば、スタッフのやる気、モチベーションを上げる必要があるのです。

なぜやる気がないのか?

展示会出展には多額の費用が掛かります。
準備にも時間や労力がかかります。

展示会出展は会社にとって大切なイベントのはずなのです。
にもかかわらず、なぜスタッフのやる気がないのでしょうか?

主な理由としては3つ考えられます

  1. 出展目的が明確ではない
  2. 目標設定がない
  3. 思いを共有できていない

それぞれについて見てみましょう

問題1.出展目的が明確でない

「とりあえず展示会に出展すれば、名刺が獲得できるだろう」
「前回も出展したから、なんとなく今回も出展してみよう」

経営者やマネージャーが、このように「とりあえず」「なんとなく」出展を指示しただけ。
指示した側も目的は何なのかあいまい。
それではスタッフ自身も「まあ適当にやっておこう」となってしまいます。

解決策1.目的を明確化する

せっかく多額の費用を払って出展するのですから、しっかりと出展目的を明確化しておくことが重要です。
基本的には展示会出展の最終目的は、新規顧客の獲得、売上獲得とすべきです。

問題2.目標設定がない

目的が明確になったとしても、目標設定がないとスタッフは意欲的に動きません。
そして、その目標も「展示会で500枚名刺獲得しよう」というものでは不十分です。

解決策2.目標設定を明確化する

例えば、展示会から新規顧客を10社獲得するのが目的であれば、以下のようにゴールに到達するまでのプロセスごとに目標設定すべきです。

新規顧客:10社 ⇒ 見積提出:25社 ⇒ 提案:50社 ⇒ アポ:75社 ⇒ 名刺獲得:500枚

ゴールから逆算した目標を設定することで、その時にどのような成果を出さなければならないかが明確になります。
そして、その目標達成のためにはどうしたらよいかを考え、行動することにつながるのです。

問題3.思いを共有できていない

「上司から言われたからやっているだけ」「嫌だけどしょうがない」

このように考えているスタッフは積極的に動きません。
そうではなく、思いを共有し、目標に向かって一丸となることが大切です。

では、どうすれば思いを共有し、自主的に積極的に動いてもらえるでしょうか。

解決策3.共通の目的意識を持つ

最も大切なのは、企業の経営理念やビジョンを共有することです。
どのようなターゲットに対して、どのようなものを提供し、どのようなベネフィットを与えられるか、どのように社会貢献できるか。

これは展示会だけではなく、企業活動全てにおいて関わってきます。
従業員はお金のためだけに働いているわけではありません。
より他人や社会のためになっていると感じることでモチベーションが上がります。
このような経営理念やビジョンを共有、共感することはとても重要なことなのです。

そして、具体的な行動として、展示会では何をすべきなのかという目的意識を共有することです。
お客様に自社の商品を提供することで、お客様の役に立ち喜んでもらえる、展示会出展はそのための場であるということを共有しましょう。

まとめ

展示会に出展しても、スタッフのやる気がなければ無駄に終わります。

目的の明確化、目標設定、思いを共有しましょう。
そのためには、準備段階で一貫性のある計画を立てることが大切なのです。

すべてにおいて段取りが重要だということを意識してください。

展示会出展の有効性とメリット

BtoBの企業が新規顧客を獲得するためには展示会出展は有効です。

最近はWebマーケティング・インバウンドマーケティングの重要性が叫ばれています。
私もWebマーケティングは最重要であると考えています。
今後、企業が生き抜いていくためには、Webマーケティングはもっとも重要なマーケティング施策です。

しかし、それでもやはり展示会は有効なのです
なぜ展示会なのか?
そこについてお伝えします。

Webマーケティングの限界

とはいえ、全てのビジネスがインターネットで完結しているわけではありません。

Webマーケティング(インバウンドマーケティング)の基本は情報発信をして顧客に見つけてもらうことです。
しかし、そのようなプル型には限界があります。

Webマーケティングの知識・ノウハウがない企業は集客ができないのです。
せっかうWebサイトを立ち上げて顧客が来るのを待っていても、集客できない可能性もあるのです。

Webマーケティングの知識やノウハウがない企業にとっては、プッシュ型の営業はやはり重要なのです。
しかし、飛び込みや強引なテレアポなどでは、効率的な営業活動はできないのです。

自社の商品を喜んで買ってくれるターゲットを見極め、そこに対して効率的にアプローチすることが大切なのです。

展示会の有効性

B2B企業が効率的に新規顧客を獲得する方法として、展示会は有効です。
展示会は費用をかけて顧客にアプローチするという意味ではプッシュ型ともいえますし、ブースを構えて興味ある人を呼ぶということでいうとプル型ともいえます。
つまり、やり方によってプッシュ型・プル型、両方のメリットがあるのです

展示会出展のメリットは主に以下の3点です。

  • 質の高いリード
  • 来場者が多い
  • 直接会える

展示会は興味関心のある来場者が集まり、質の高いリストを集めるチャンスなのです。
それぞれの詳細について見てみましょう。

質の高いリスト

展示会は特定のテーマがあります。
つまり、特定テーマに興味がある来場者が集まるわけです。

飛び込み営業やテレアポなどでは、相手の興味があるかどうかも分からない中でアプローチしていきます。
しかし、展示会の来場者は、そのテーマに興味関心がある人だけが集まってくるのです。

やみくもにアプローチするよりも、展示会出展では質の高い見込顧客(リード)の情報を集めることが可能な場なのです。

来場者が多い

展示会は大規模なものであれば数千人~数万人が来場します。
それもある程度興味関心を持った層が集まるのです。
その中の数パーセントを獲得できるだけで、数百~数千の名刺獲得のチャンスなのです。

Webサイトからの問い合わせやDMなどで、それだけのリード情報を短期間で集めることは難しいでしょう。

展示会出展は短期間で大量のリード情報を集める有効な手段なのです。

直接会える

展示会では来場者と直接会って説明をすることができます。

Webサイトでは表現方法に限界があります。
しかし、直接会ってデモや説明をすることによって商品の良さを直接伝えることができます。

さらに相手の反応によって、その場で別の提案をすることも可能です。

展示会では、直接会って相手の反応によって対応を変えることができるのです。

このように展示会出展は、興味関心がある多数の来場客に対して直接アプローチできます。

Webサイトではなかなか問い合わせが来ない。
飛び込み、テレアポではなかなか興味関心がある相手にたどり着けない。

そんな悩みを持つ企業にとっては、別の角度から新規顧客を見つけるチャンスなのです。

もちろん展示会出展ですべてが完結するわけではありません。
Webサイトやメール配信、アポイント、など複合的にアプローチすることが大切です。
しかし、見込顧客と接触するための最初のきっかけとしては、展示会はかなり有効だと思います。

展示会で名刺が絶対集まらないブースの特徴

私は職業柄さまざまな展示会を視察してます。

展示会に行くと全体の来場者は多いはずなのに、明らかに人が集まっておらず、名刺獲得できてないブースがちらほら。
人が集まらない、名刺獲得できないブースの特徴は何でしょう?

ブースの大きさ?
装飾?
キャッチコピー?
もちろんそれもあります。

しかし、最も影響が大きいものは、実は別のところにあります。
それは何かというと、
そう、スタッフのやる気です。

やる気がないブースに人は来ない

では、やる気がないブースはどんな感じかというと

  • ブース内でスタッフ同士でおしゃべり
  • スタッフが通路に背を向けて作業
  • PCに向かって作業
  • ただ立ってるだけで下を向いている

こういうブースは、間違いなく人が集まりません。

お店でもそうですよね?
活気のあるお店と、やる気の見えないお店どちらに興味を覚えるでしょうか。
売る気がなさそうな店では買いたくないですよね。

そして恐ろしいのは、人は人がいないお店には入りたくないと思ってしまうことです。
ガラガラのお店には入りにくいですよね。

展示会のブースもお店と一緒です。
スタッフが自信をもって、熱心に自社の商品をアピールしているところには人が集まりやすいです。
そして、人がいると人は集まってくるのです。

逆にやる気がないブースは、活気がなく、暗く、近寄るなと言っている感じがして人がこないのです。
せっかく展示会出展するのであれば、ここを意識すべきなのです。

展示会出展費用が無駄に

スタッフのやる気がない状態で出展することは、はっきりいうと出展費用をドブに捨てているようなものです。

展示会に出る目的は何でしょうか?
多くの場合は、新規顧客の獲得のためだと思います。

新規顧客はあなたの商品を知りません。
興味も持っていない状態です。
そんな中で、やる気のないブースであれば素通りしてしまうのです。

自社の商品の良さをアピールしないのであれば、出展費用は無駄になってしまいます。

せっかく出展するのであれば、出展費用を無駄にしたくないですよね。
で、あれば、スタッフと一丸となって商品をアピールする方法を考えるべきです。

まとめ

良いものは売れると思っているかもしれません。

しかし、あなたの商品を知らない人は、良い商品なのかどうかも知らないのです。
やる気のないブースは、来場者に敬遠されます。

自社の商品を多くのお客様に使っていただきたいのであれば、商品の良さを伝えていきましょう。

展示会でスタッフのやる気を起こさせるには

成果を出す展示会出展のポイント(10)展示会後のフォロー

展示会当日はより多くの有効なリード(見込み客)を獲得するために、スタッフと一丸となって集客、名刺交換することが大切です。
これまでにお伝えしてきたような「目的の明確化」や「コンセプト作り」等の準備・計画、そして「当日の動き」などを参考にしていただくと多くの名刺が獲得できると思います。

しかし、展示会当日を終えて名刺を集めたとしても、それは計画の中間地点にすぎません。

なぜならば、その集めた名刺(リード情報)に対して、フォローしなければ成果につながらないからです。
展示会後のフォローの仕方が結果を左右するのです。

成果につなげるためにも、効果的なフォローを行いましょう。

展示会後のフォローの流れ

展示会直後からのフォローの流れは以下のようになります。

  • 名刺データ入力
  • リード(見込み客)の分類
  • メール配信
  • テレアポ
  • 継続フォロー

名刺データ入力

いただいた名刺は確実にデータベースに登録しなければなりません。
営業に渡して、「フォローしておいて」では机の中に眠ってしまう可能性が高くなります。

展示会で入手した名刺情報は貴重なリード情報(見込み客情報)です。
CRM(Customer Relationship Management)などのシステムに登録をしましょう。

ただ、数百枚~数千枚の名刺データを入力していくのはたいへんです。
名刺をスキャンしてデジタル化してくれるようなツールもあるので、それらを利用することも検討しましょう。
また、名刺データ入力を代行する業者もありますので、外注することも検討しましょう。

名刺データの入力が終わらないとメール配信も行えません。
できるだけ早くデータを登録しましょう。

企業によっては展示会開催中にも随時データを入力し、その日のうちにサンクスメールを配信するところもあります。
時間がたてばたつほど、来場者の記憶は薄れていってしまいます。
なるべく早くアプローチできるように名刺データ入力は早めに行いましょう。

リード(見込み客)の分類

集めた名刺全てに対して同じアプローチをしても仕方がありません。
展示会では明らかに対象外の来場者や競合なども混じっています。

アンケート結果なども参考にしてリード(見込み客)の分類を行いましょう。
そして優先順位をつけてフォロー内容をかえるほうがよいです。

フォローをする人的リソースにも限りがあります。
集めた名刺全てにアポ取りをしても非効率になってしまいます。
ホットなリードを優先してアプローチしましょう。

では、ホットではないリードに対しては、何もしなくていいかというとそうではありません。
優先順位は低いですが、それでも貴重なリード情報です。
継続フォローし、興味関心を高めることが大切です。

メール配信

集めたリードに対しては、まずメール配信することが大切です。

もちろんホットリードに対しては、メールより先に電話をかけアポを取ってもかまいません。
ただ、優先順位が低めのリードに対しては、やはりメールでの情報提供が効率的です。

展示会直後にサンクスメール(お礼メール)を打つ企業も多いですが、メールの内容も考える必要があります。

ただ単に、「ご来場いただきありがとうございました」ではあまり意味がありません。
そうではなく、受け取った側にとって役に立つ、意味のある情報を提供しましょう。
例えば、商品のメリットやユーザーの声、有益なセミナー情報などです。

また、次のアクションにつなげる文言を入れることも大切です。
例えば、候補日をもらう、セミナーの申し込み、試用版の申し込みなど、リードにやってもらいたい具体的なアクションを記載しましょう。

テレアポ

メールだけではなく電話をかけることも重要です。

メール配信しても、メールは読まれない可能性も高いです。
ですので、メールでの反応がなかったとしても、それが興味ないということに直結するわけではありません。

このリードはホットではない考えていたが、実は電話をかけると興味関心が高いということもよくあります。
メールだけではなく、電話をかけてアポイントを取りましょう。

ただし、最終目的はあくまでも受注することです。
アポを取ることを目的として、無理やりアポをとっても成果にはつながりません。
ですので、強引にアポを取るというよりも、自社の商品がそのお客様の役に立つかという観点でテレアポを行うほうがよいでしょう。

継続的フォロー

メールや電話などを通じて、アポが取れ、案件化出来るのがベストです。
しかし、アポが取れないリードの方が多いです。

ここでアポが取れなかったところに、その後一切アプローチをしないというのではもったいないです。
せっかく集めたリードです。
現時点では興味関心は高くなかったとしても、将来的には有望な顧客になる可能性を秘めています。

そこでリードナーチャリング(見込み客育成)という考えが必要になってきます。
メルマガなどで定期的に情報を提供し、Webサイトへの誘導やセミナーへの誘導などを行っていくのです。

リードとの関係性を強化し、効率的に新規顧客を獲得しましょう。

リードナーチャリングについてはこちらをご覧ください。
リードナーチャリング(見込み客育成)とは?

まとめ

展示会は出展した後のフォローが大切です。

ホットなリード(見込み客)に対してのだけではなく、リードナーチャリング(見込み客育成)という考え方も重要です。
展示会で集めたリード(見込み客)に対して、継続的なフォローを行い新規顧客獲得につなげましょう。

成果を出す展示会出展のポイント(9)ブースの集客・声のかけ方

展示会の目的はリード(見込み客の名刺)獲得です。
そのためには、来場者をブースに集客して、名刺交換する必要があります。

では、ブースへの集客で大切なことは何でしょうか?
大きく分けると以下の2つです。

 

ブース装飾やパネルについては、別の記事で書いておりますので詳細は以下をご覧ください。
成果を出す展示会出展のポイント (6)-ブースの装飾・パネル-

ここでは、声かけやプレゼンテーションする「ヒト」、つまり従業員・スタッフについてお伝えします。

ブースに集客し名刺交換できるかはスタッフの動き次第

ブースやパネルなども大切なのですが、それ以上に大切なのがスタッフの動きです。

スタッフの動きで、人が集まるか集まらないかが大きく変わってきます。
人が全然集まらないブースの問題の多くは、スタッフの動きにあるのです。

絶対に集客できないブースの特徴

以下のようなブースに人は集まりません。

  • ブース内でスタッフ同士でおしゃべり
  • スタッフが通路に背を向けて作業
  • PCに向かって作業
  • ただ立ってるだけで下を向いている

はっきり言いますがスタッフのやる気がないブースは、まったく集客できません。

ブースはお店と一緒です。
つまり接客をしなければならないのです。
それなのに、スタッフ同士でおしゃべりしたり、目の前を通る来場者を無視していて人が集まるわけはないのです。

せっかく費用をかけて展示会出展しているのにもったいないですね。

しかし、意外とそんなブースが多かったりします。
このようなブースは、おそらく展示会出展自体が目的となってしまっているのでしょう。

  • ただブースを出しておけばいい
  • 来る人がいれば相手にすればいい
  • というか、どうせ名刺交換なんかできないでしょ

そんな雰囲気を感じてしまいます。
本来の目的であるリード獲得(見込み客獲得)や案件獲得、受注までの流れを真剣には考えていないのでしょう。

目的意識の共有

では、スタッフにいきいきと動いてもらうためには何が必要でしょうか?

それは、「スタッフとの目的意識の共有」です。

  • この展示会は、どのような目的で出展しているのか
  • どのようなお客様に商品の良さを伝えたいのか
  • そのお客様に商品はどう役立つのか
  • 自社の業績にどう影響するのか
  • 自分たちにとってどういうメリットがあるのか
  • 目的達成のために何枚名刺が必要なのか

このような目的、目標を共有することで、スタッフが当事者意識をもって動いてくれます。

分かりやすいメッセージで声をかける

来場者に対しては積極的に声をかけましょう。
展示会には多くの企業が出展しており、来場者はあちこちのブースに目が行っています。

そこで視覚的な情報だけではなく、声をかけることで聴覚にも訴えかけるのです。

では、どのような声のかけ方がよいのでしょうか?

やってしまいがちなのが、以下のようなものです。

  • 社名を連呼する
  • 商品名や商品カテゴリーを連呼する

残念ながら、これでは色々なブースに目が行っている来場者の耳には届きません。

ではどうすべきかというと、ターゲット顧客が興味関心の高いキーワードを使いましょう。
「誰にとって」「どんなメリットがある」「何なのか」がパッと分かるメッセージにするべきなのです。
つまりは、コンセプトの明確化した際に決めたキャッチコピーということになります。

ターゲット顧客の心に響くメッセージを伝えましょう。

また、デモンストレーションやミニセミナーなどで注目を集めることも有効です。
声だけでなく動きを付けることで来場者の目を惹き、商品の魅力を伝えやすくなります。

来場者は自分にとってメリットがありそうだな、と感じてもらうことでブースに立ち寄ってくれるのです。
メリットを分かりやすく伝える方法を考えましょう。

ノベルティの使い方

なお、来場者にメリットを与える、ということでノベルティを使う方法もあります。
ちょっといいノベルティと交換で名刺をもらうという方法です。
ノベルティではなく、豪華賞品が当たる抽選券を配っているところもあります。

このような方法で大量の名刺を獲得しているブースも実際にあります。

名刺を獲得するには有効なのですが注意が必要です。
それは「その名刺はあなたが欲しい名刺なんですか?」ということです。

ノベルティや賞品目当てに名刺交換する人は、あなたの商品に全く関係ない人も多く含まれるということです。
つまり、質が低下するということです。

名刺の数を優先するのであればよいですが、質を求めるのであればノベルティの使い方は注意しましょう。

まとめ

展示会で名刺を獲得できるかはスタッフの動きに懸かっています。

共通の目的式を持ち積極的に動く体制を作りましょう。
また、来場者に声をかける際は、「誰にとってどんなメリットがあるのか」、ということを分かりやすいメッセージで伝えましょう。

成果を出す展示会出展のポイント(10)展示会後のフォロー

成果を出す展示会出展のポイント (8)事前集客・案内

展示会出展は基本的には新規のリード(見込み客)を集めることが中心となります。

しかし、展示会出展の活用法は展示会場での名刺獲得だけではありません。

初めて貴社のホームページを訪れた人に対して、具体的な接触の場を提供することができます。
また、既存顧客との関係強化、そして既存リード(見込み客)との関係強化の側面もあります。

特に、既存リードへのアプローチ方法としては有効です。
貴社の商品・サービスをより知ってもらい、関係性を強化するチャンスです。

そのためにも展示会出展を告知し、より多くの人に来場してもらえるよう集客活動を行うことも大切なのです。

展示会出展告知の重要性

展示会の主催者は多くの来場者を呼び込もうと集客活動にかなり力を入れています。
そのため、展示会には多くの来場者が訪れてくれます。

しかし、貴社のブースは数多くの出展社の中の1つにすぎません。
その他大勢の中から、貴社を見つけてもらう必要があるのです。

事前に貴社から集客活動を行い、貴社のブースをあらかじめ訪れるべきブースのリストに加えていてもらえれば、興味関心の高い来場者を呼び込むことができるのです。
主な対象は以下です。

  • 既存顧客
  • 既存リード(見込み客)
  • 新規リード(Webサイトへの訪問者)

これらの人々へのアピールする場としても展示会を活用しましょう。

既存顧客との関係強化

展示会では既存顧客との関係強化も可能です。

既存顧客に対して、自社の商品・サービスの新機能の説明、新しい活用法の紹介、新規オプションの提案等が行えます。
そのような情報を提供することで、自社の商品・サービスへの愛着の向上、更なる価値の発見、新オプション・サービスの契約につながります。

展示会の場は、既存顧客に継続して利用してもらう、上位の商品の購入(アップセル)、関連商品の購入(クロスセル)という機会としても活用できるのです。

既存リード(見込み客)との関係性強化

以前の展示会で名刺交換した、Webサイトから資料ダウンロードした、というようなまだ関係が築けていないリード(見込み客)がいると思います。

その人たちに定期的にメルマガを配信したり、電話をかけてもなかなかアポイントまでつながらないケースもあります。

  • 今はまだ具体的な検討段階にない
  • わざわざ営業マンを呼んで話を聞く時間がもったいない
  • 個別で説明を受けると売り込みが面倒になるかもしれない

このような精神的な障壁が担当者にあるからです。

では、そのようなリードに対してアプローチを続けるのが無駄かというとそうではありません。
BtoBの場合、顧客が購買に至るまでのプロセスは長期化し、複雑です。

そのため長期的視点でリードを育成する、リードナーチャリングはとても重要なのです。
継続的にリードにアプローチし、役に立つ情報を提供し、商品・サービスのメリットを訴求し続けることが大切なのです。

その中で、展示会出展はとても有効な手段です。
わざわざ個別に営業マンを呼んで説明を受ける、ということに精神的障壁を持っていたとしても、展示会でブースを訪れることは障壁が低いのです。
様々なブースを見に行くついでだから、ブースに訪れる不特定多数の中の一人だから、というある種の言い訳のようなものができるからです。

興味があるけど個別商談は面倒だと考えているリード(見込み客)に対し、
「○○展示会で弊社の○○を出展します。デモもご覧いただけるのでぜひご来場ください」
と案内をすれば、今までアポが取れなかったリードも来場してくれる可能性は充分あります。

展示会は新規リード獲得だけではなく、既存リードとの関係性強化、リードナーチャリングの一環としても活用できます。

新規リードへのアプローチ

Webサイトに訪れても資料請求や問い合わせまではしない、という人は多くいます。
そんなときWebサイト上で展示会出展を告知しておけば、展示会には来てくれるかもしれません。

問い合わせをして営業マンからアプローチされるのは嫌だ。
でも、展示会にでるなら、ブースによってみてもいいかな。

そういう意識になる人も実際にいるのです。
展示会で情報収集をすることになれている人にとっては、展示会でブースによるというのは意外と精神的障壁が低かったりします。

そのような人を逃さないためにも、きっちりと事前告知はしておくべきです。

まとめ

展示会出展は新規の名刺獲得がメインです。

しかし、既存顧客や既存リードとの関係性強化にも実は使えます。
そのためにもWebサイトやメール、招待状などで告知を行いましょう。

積極的に出展告知をすることで、既存顧客や既存リードとの関係性強化につなげることが大切です。

成果を出す展示会出展のポイント(9)当日の集客・声のかけ方

成果を出す展示会出展のポイント(7)スタッフとの意識共有

展示会を成功させるか失敗させるかは、スタッフ(従業員)にかかっています。

どれだけすばらしい展示会の目的や目標、コンセプトを確立したとしても、スタッフ(従業員)の協力が得られなければ失敗します。
なぜなら実行するのはスタッフだからです。

はっきり言いますが、スタッフのやる気がないブースというのは一目でわかります。
そしてそのようなブースには人は集まりません。
準備から展示会当日、そしてフォローまで、スタッフがどれだけ動いてくれるかで成果が変わってくるのです。

では、スタッフが当事者意識をもって、積極的に行動してもらうためにはどうすればいいでしょうか。

目的意識を共有する

「社長に言われたから」、「上司に言われたから」
スタッフがそういう意識では、いい動きをしてくれるわけがありません。

何のために出展するのかその目的を共有しなければなりません。

それも単に名刺を集めるためという、うわべの目的ではダメです。

  • どういうお客様に対して商品を提供していきたいのかという思い
  • 新しいお客様に自社の商品に興味を持ってもらう機会であること
  • 名刺を集めることがどのように新規契約に結び付くかのプロセス
  • その結果、会社はどうなっていくのかというビジョン

このような本当の目的を明確化し、スタッフと共有することが大切です。

展示会出展の目的についてはこちらをご覧ください。
成果を出す展示会出展のポイント (2)-出展目的の明確化-

目標の共有

目的の共有ができたら次は目標の共有です。

「何でもいいから名刺1000枚集めろ!」「展示会から2000万円は売り上げろ!」
というだけでは、単なる根性論になってしまいスタッフはついてきません。

名刺を集めることだけを目標にするとフォローがおろそかになってしまいます。
逆に最終売上のことを目標とすると、途中何をすればいいのかが分からなくなってしまいます。

そのため目標受注件数や目標売上から逆算し、営業プロセスごとの目標を設定すべきです。

例えば以下のようなものです

  • 名刺獲得数:1000枚
  • アポ取得数:100社(10%)
  • 見積提出数:25社(25%)
  • 受注数:10社(40%)
  • 売上:2000万円(@200万円)

ここまで詳細に落とし込んでいれば、スタッフも納得感をもって目標に向かっていけます。
そして、プロセスを一つ一つの進めていけばいいことが分かります。

プロセスごとの効果測定もできるので、営業プロセスの改善に役立てることもできます。

このようにスタッフに納得感をもってもらい、目標達成に向かってもらうようにしたほうがよいです。

目標設定の詳細についてはこちらをご覧ください。
成果を出す展示会出展のポイント (3)-目標設定-

コンセプトの共有

展示会出展では、そのブースのコンセプトもとても大切です。

  • 誰に(ターゲット)
  • 何を(出展商材)
  • どのように伝えるか(キャッチコピーやメッセージ)

コンセプトもスタッフ全員と共有する必要があります。
一貫性のあるコンセプトを共有することで、自分たちが何をすべきかが明確になります。

そして展示会当日だけではなく、その後のフォローも含めてスタッフの動きがよくなるはずです。

スタッフの知恵の活用

当事者意識をもって展示会出展に臨んでもらうためにも、積極的にスタッフの知恵を借りましょう。
一人では思いつかないことも人が集まれば、いろいろなアイデアが出てきます。

上述の目的や目標、コンセプト作りの段階から参加してもらうのがよいでしょう。
人的リソースや当日の対応方法、フォローの仕方など、みんなでアイデアを出しあいながら目標達成に向かうことが大切です。

  • 分かりやすいキャッチコピーは?
  • 目に留まりやすいのはどういうブースか?
  • 名刺獲得するためにはどのようアプローチがいるか?
  • デモや説明はどうすべきか?
  • サンクスメールの内容はどうしたほうがいいか?

意見やアイデアを出し合いながらブラッシュアップしていきましょう。
そうすることで、スタッフ全員が共通の目的意識を持ち、目標に向かって一丸となって進むことができます。

まとめ

展示会出展を成功させるためにはスタッフの力が欠かせません。

まずはスタッフと目的や目標、コンセプトを共有しましょう。
そして目標達成のために、積極的にスタッフのアイデアを活用しましょう。

スタッフが目的意識をもって積極的に行動するかどうかが、展示会出展のカギです。

成果を出す展示会出展のポイント (8)事前集客・案内