商談を得るためにはセミナー開催がおすすめ

セミナー開催はBtoB企業にとって
顧客獲得のための重要な手段です。

特に展示会などに出展し、大量の名刺を獲得した後は
そのフォローアップセミナーを行うべきです。

それには以下の3つの理由があります。

1)優良な見込み客に来てもらえる
2)専門家になれる
3)信頼関係を構築できる

セミナーに来る人は優良な見込み客であり
更にセミナー講師は専門家として情報提供ができ
その結果信頼度をあげることができるわけです。

ですが、セミナー開催出来るネタがない、
という悩みもよく聞きます。

しかし、自社商材についてはお客様より
多くの情報を多く持っていますよね。

であれば、
・どのような課題解決につながるのか
・どのような活用事例があるか
など、お客様の役に立つ情報があるはずです。

それを提供すればよいわけです。

ここで注意しなければならないのが
自社商材の説明だけではダメだということです。

あくまでもお客様のお役に立つ情報
課題解決につながる情報を提供するということです。

そして、その課題解決の手段として
この商材がお役に立つんだよ、
というをお伝えすればよいのです。
ただし、情報を提供すれば商談につながるかというと
そうとも限りません。

重要なのは、セミナーが終わった後に
お客様に次の行動をとってもらうための
仕掛けを作っておくことも重要になってきます。

このようなことを考え、セミナーを開催していけば
確度の高い商談化につながりやすくなっていきます。

ぜひ、セミナーを開催することをおすすめします。

自社の顧客獲得プロセスを把握してますか?

自社の顧客獲得プロセスを把握してますか?

どんな企業でも新規開拓は重要な課題ですよね。
しかし、

「とりあえず新規開拓しろ」

と命令されても、営業パーソンは

・やみくもに活動する
・何から手を付けていいのか分からない
・なぜ新規開拓できていないか原因分からない
・効率的に新規開拓する方法が分からない

となってしまいます。

効率的に新規開拓を行うためには
まず自社の顧客獲得プロセスを把握し、
ボトルネックを発見し、改善することが重要です。

BtoBビジネスで新規開拓するためには、
一般的にいくつものプロセスを経る必要があります。

例えば

1.自社の商品のことを知ってもらう
(Web、DM、広告、展示会、テレアポ等)

2.問い合わせしてもらう
(問い合わせ、資料請求、メルマガ登録等)

3.名刺情報(リード情報)を獲得する

4.アポを取る

5.商談化する

6.見積を提示する

7.契約する

といったプロセスを経て契約に至るとします。

この各プロセスごとに数値化すれば
ボトルネックが見えてきます。

例えば、4のアポは取れたけど
ほとんど5の商談化には進んでいない
ということが分かったとします。

すると、4→5のプロセスがボトルネックと分かり
その原因を深堀りしていくことができます。

この例の原因としては
・リードの質が悪い
・ターゲット企業の設定が間違っている
・強引にアポを取っている
・営業の提案力が低い
・提案資料が悪い
というようなことが考えられますね。

このようにボトルネックの原因が分かれば改善できます。
逆に言えばボトルネックも分からないままでは
具体的で効果的な改善に繋がらないのです。

効率的に新規開拓し、売上アップを図りたいのであれば
まずは自社の顧客獲得プロセスを把握し、数値化し
ボトルネックを見つけてみてはいかがでしょうか。

なぜターゲット絞る方が顧客数が増えるのか

前回、ターゲティングの重要性とセグメンテーションについてお伝えしました。

ターゲットを絞ることが重要だというと、「絞ると顧客が減ってしまう」と心配される方が多くいます。
しかし、正しくターゲットを絞ると、顧客は減らずに増えます。
逆にターゲットを絞らず万人受けを狙うと、顧客は減ってしまう可能性が高いのです。

それは、なぜか?
現代では物も情報も溢れており、顧客のニーズ・課題も多様化しています。
そんな中で「万人受け」するものなどあり得ないからです。

仮に「万人受け」を狙ったものは、結局ポイントがぼやけてしまいます。
そして、ターゲットを絞って専門化した競合に負ける可能性が高くなってしまうのです。

ランチで考えてみると

具体的な例として、ランチで考えてみましょう。

3C分析の記事でも書いたようにランチタイムでも、いろいろなニーズがあります。

例えば

  • ランチはさっさと終わらせたいという忙しいサラリーマン
  • 同僚とゆっくりおしゃれな雰囲気で食事したいと思う女性
  • 安くてお腹いっぱい食べたいと考えている学生

これらの人全員を満足させられることはできるでしょうか?

「うちの店は、和洋中何でもそろっていて、おいしくて安くて早くて量が多くて、でも店内の雰囲気はおしゃれでゆったりしています」

という店はあり得ないですよね。
さっさと立ち食いソバを食べるサラリーマンが集まる店が、ゆっくりおしゃれな雰囲気にはならないのです。

そして、近隣にある立ち食いソバ屋やおしゃれなイタリアンなどに、上記の顧客は取られてしまいます。

もう少し絞ってラーメン屋さんでは

ランチだと広すぎるということで、もう少し絞ってラーメン屋さんを考えてみましょう。

「老若男女問わず万人受けを狙うラーメン屋」と「ターゲットを絞った専門的なラーメン屋」で勝負した場合どうでしょう?
おそらく「万人受けを狙うラーメン屋」は勝てないでしょう。

独自性のあるラーメン二郎

ラーメン二郎はそのボリュームや味付けなど、かなり独自性のあるラーメン屋さんです。

ラーメン二郎のメインターゲットは、お腹を空かせた大食いの大学生です。
そのメインターゲットに合わせたボリューム、味付け、値段、店づくりとなっています。

そのため女性や家族連れなどは、ほとんど来店しないでしょう。
つまり、ターゲット以外の顧客は、ある意味捨てているのです。

しかし、ラーメン二郎は学生を中心とした顧客によって、連日長蛇の列ができています。
「ジロリアン」と呼ばれたり熱狂的なファンがいるほどです。

女性向けラーメン

逆に、女性向けのラーメン屋さんも最近増えてきています。

それらのお店ではヘルシーさやおしゃれな店舗づくりなどにより、他のラーメン屋さんには入りづらいと考えている女性顧客を獲得しています。
そしてラーメン二郎とは逆にボリュームを求める学生は、あまり入らないでしょう。

上記の例のようにターゲットを絞って、専門性、独自性を追求することで、そのターゲット層に強く訴えかけることができます。
そして、他店との明らかな差別化を図れるため、顧客を獲得することができるのです。

 BtoBでも同じこと

例えばWebサイト制作会社で考えてみましょう。

「うちの会社はお客様の要望に合わせてどんなWebサイトでも制作します!」

というのと、

「うちは飲食店専門のWebサイト制作会社です。飲食店ならではのニーズにお応えし、料理の写真を撮る専門のカメラマンもいて・・・」

といった2社がいたとします。
どちらの制作会社が飲食店のオーナーに響きやすいかというと、おそらくターゲットを絞り専門性を訴求した後者の方でしょう。
※飲食店専門というのはあくまでも例です。さらに絞る必要があるかもしれません。

大企業であればある程度「様々な顧客の要望にも合わせる」ことは可能かもしれません。
しかし、リソース(資源)の少ない中小企業では、全方位的な対応はまずできません。
そのため、ターゲットを絞り、そこに関しては大企業にも負けないノウハウを貯めることで顧客に選んでいただくことができるのです。

このように「広く浅く」でははなく、「狭く深く」攻めたほうが顧客の心に響く提案ができ、顧客を獲得できるのです。
そして、「狭く深く」追求したノウハウは、類似のターゲット層に横展開できる可能性も出てきます。
先ほどの飲食店の例でいえば、他の専門店を新たにターゲットにすることができるかもしれません。

まとめ

なぜターゲットを絞ることが顧客増加に繋がるのか。
そのまとめです。

  • 顧客のニーズは多様化しており、万人受けするものなどあり得ない
  • ターゲットを絞らないと、ターゲットを絞った専門性のある競合には勝てない
  • 狭く深く追求すれば、別のターゲット層にも横展開できる

ただし、ターゲティング(ターゲットの絞り方)を間違えないようにしなければなりません。
狭すぎてそもそもの母数(見込み客の全体数)が減ってしまったり、逆に広すぎて顧客に響く提案ができなかったりする可能性もあります。

企業の目的は収益を上げることですから、適切なターゲット層と見つけ出しましょう。
そのためにはまず自社の提供する価値を把握し、その価値に対して適正な対価を払ってくれる顧客を見つけることが重要です。

ターゲティングとセグメンテーションの考え方はこちら

提供価値についてはこちら

顧客・競合・自社の相互関係を見極めよう(3C分析)

自社のビジネスに密接に関係するのが、顧客と競合他社の存在です。

当たり前のことですが、自社の商品・サービスを欲しいと思う顧客がいなければ売れません。
そして、顧客がいたとしても、その顧客は自社と競合他社を比較し、どこから購入するかを決定します。
顧客の視点から見るとと、どれが自分にとって価値があるかを比較、判断しているわけです。

当然ですが顧客によって価値の基準が変わります。
そして、顧客によって比較する競合企業も変わる可能性もあります。
また、競合の状況によって、顧客が自社の商品・サービスを選ぶのか、競合他社を選ぶのかが変わります。

このように自社のビジネスにとって、顧客と競合他社というのは密接に関係しています。

3C分析

顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の観点から分析する手法は3C分析と呼ばれ、マーケティングにおいて基本となる考え方・フレームワークです。

3c

顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つは密接に絡み合っています。
これは難しい理論というわけではなく、ごく当たり前の考え方だと思います。

当たり前の考え方なのですが、逆に当たり前すぎて深く考えてこなかった方もいるかと思います。
せっかくですので、もう少し詳細に見ていきましょう。

同じものでも顧客によって価値は変わる(顧客⇒自社)

まず、顧客と自社の関係についてみてみましょう。

当たり前ですが、同じものを売っていても買う人と買わない人がいます。
それは人によって、その商品・サービスに対して感じる価値が違うからなのです。

 

ランチのお店の例

例として、ランチを食べるときのことを考えてみましょう。

ランチを食べられるお店は、ソバ屋、定食屋、イタリアン、ハンバーガショップ、牛丼屋などいろいろな選択肢があります。
さらにはコンビニや弁当屋で、弁当を買うという選択肢もあります。
そのような様々な選択肢の中から、お客様はそれぞれの価値基準にあわせて選ぶのです。

ランチはさっさと終わらせたいという忙しいサラリーマンは、立ち食いソバ屋や牛丼屋など、早く食べられるところを選ぶでしょう。
同僚とゆっくりおしゃれな雰囲気で食事したいと思う女性であれば、おしゃれなイタリアンなどを選ぶことが多いでしょう。
安くてお腹いっぱい食べたいと考えている学生であれば、牛丼屋やご飯お代わり自由の定食屋を選ぶかもしれません。

このように顧客によって、求めている価値は大きく変わり、選ぶ店も変わってきます。
つまり顧客によって、競合も変わってきます。
だからこそ、ターゲット顧客を選定し、そのターゲット顧客に対して競合よりも自社の商品・サービスの方が価値が高いことを訴求すべきなのです。

立ち食いソバ屋なのに、ゆっくり食事を楽しめおしゃれな雰囲気を求める女性にいくら宣伝しても無駄なのです。

顧客は常に比較している(顧客⇒競合・自社)

ターゲット層に自社の商品・サービスを知ってもらったとしても、それで買ってもらえるわけではありません。
顧客は常に競合他社と比較し、自分にとってどちらが価値があるかを考えています。

立ち食いソバ屋の例

先ほど例に出したので、立ち食いソバ屋で考えてみましょう。

直接的な競合としては他の立ち食いソバ屋です。
近くに競合の立ち食いソバ屋があったとすると、お客様は値段や味、ボリューム、店の混み具合、店の雰囲気など様々な比較をするでしょう。
同じ立ち食いソバ屋であっても、これほどさまざまな比較ポイントがあります。

では、周りに他の立ち食いソバ屋がなかったとします。
直接の競合がないから安心かというと、そうとも限りません。

立ち食いソバの価値・魅力は、早い、安いということが挙げられます。
隣に牛丼屋があったとすると、早い、安いという同じ価値を提供しているため競合となってきます。
早くて安いランチ、という価値」求める忙しいサラリーマンは、ソバ屋と牛丼屋を比較するのです。

そして、牛丼屋ではなく立ち食いソバ屋を選ぶ理由としては、「牛丼よりカロリーが低いから」ということかもしれません。
そうであれば、「早い・安い」に加えて「ヘルシー」という価値を訴求すれば効果的なのかもしれません。

競合となるのは同じ物を売っている直接的競合だけではなく、同じ「価値」を提供している間接的競合も含まれていることを忘れないでください。

BtoBでも同じこと

この考え方はBtoBにおいても同じです。

例えば、自社が営業管理システム(SFA)を販売しているとします。
この場合、ターゲットは営業に力を入れている企業と考えられます。
下請け中心で、取引先が少数の企業にとっては、得られる価値が少ないかもしれません。

世の中には様々な営業管理・SFAの製品・サービスがありますので、顧客企業はそれらを比較します。
比較基準としては、機能や価格だけでなく、使いやすさ、メンテナンスしやすさ、サポート体制なども含まれてくるでしょう。
そして、自社の製品が、競合製品よりも価値が高いと判断されれば購入してもらえるのでしょう。

しかし、ここで顧客企業が本当に求めるもの(課題・ニーズ)を考えてみましょう。
それは、売上拡大であることが多いと思われます。

すると、ある企業は営業管理システムよりも、そもそも営業の教育の方が重要と考え営業研修を受けさせた方がよい、と考えるかもしれません。
あるいは、広告宣伝に力を入れたほうがよい、と考える企業もあるかもしれません。

顧客企業が求める価値(課題・ニーズ)によっては、研修会社や広告代理店も競合となってくる可能性がありわけです。
そうなると自社の営業管理システム(SFA)を選んでもらうためには、異業種の競合よりも、より高い価値を提供できるものであることを訴求する必要があります。

それは、「営業支援システムを導入することで、営業活動の効率化はもちろん、営業プロセスを見える化することで営業活動の継続的な改善が可能となります。短期的な売り上げではなく、長期的に売れる仕組みを構築できます」ということかもしれません。(あくまでも例です)

このように、顧客が変われば競合が変わってきます。
また、競合が変われば、訴求ポイントも変わってきます。

このように、顧客(Customer)・競合(Competitor)・自社(Company)の3つは密接に絡み合っています。
経営戦略を立てる際にはまずこの3C分析を行ってみてください。

つまりマーケティングとは何なのか?

そもそも「マーケティング」とは何でしょうか?
言葉自体はよく聞くと思いますが、その言葉の意味を説明することは難しいのではないでしょうか。

実は世の中にはいろいろな定義があります。
日本では、「売れる仕組みを作ること」と言い表されたりしますが、私自身は以下のように定義しています。

マーケティングとは、顧客に提供する価値を最大化し、その対価を得るための全ての活動である。

ですので、単なる「市場調査」や「広告・宣伝」「営業」を指す言葉ではありません。
マーケティングにとって、それらの要素は一部にすぎないのです。

他の様々な定義でも同様のことが述べられています。

様々なマーケティングの定義

他の著名人や団体の定義を見てみましょう。

「マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである。」
アメリカ・マーケティング協会(2007年)

「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。」
日本マーケティング協会

「マーケティングの究極の目標は、セリング(売り込み)を不要にすることだ」
ピーター・ドラッカー

「マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することによって、個人や団体が必要なものや欲しいものを手に入れるために利用する社会上・経営上のプロセス」
フィリップ・コトラー

上記をご覧いただくと、単純な「市場調査」や「広告・宣伝」「営業」を指す言葉ではなく、企業活動の根幹に関わることだとご理解いただけるのではないでしょうか。
ただし、わかりにくく難しい表現も多いと思います。

そこで、わかりやすい言葉で、かつマーケティングの根本を表し、実践の場でも使えいやすくしたのが
「マーケティングとは、顧客に提供する価値を最大化し、その対価を得るための全ての活動である」
という言葉です。

価値を提供するという考え

価値を提供する。それが基本的な考え方です。

マーケティングの世界で有名な言葉に
ドリルを買う人がほしいのは穴である
というものがあります。

ドリルを買う人はドリルという製品そのものではなく、その製品によってもたらされる結果、『価値』がほしいわけです。
そして、その対価としてお金を払ってくれるのです。

つまり、どんなに機能が優れている製品であったとしても、その機能が顧客にとって『価値』がなければ売れないのです。

逆に、『価値』を高めることで受け取れる対価も増やせる、つまりは儲かるのです。

企業の目的は収益を上げることです。
そのためには商品・サービスを顧客に買ってもらう必要があります。
そして、顧客に買ってもらうためには、商品・サービスが顧客にとって『価値』がなければなりません。
また、その商品・サービスが、顧客にとって『価値』があることを伝えなければいけません。

マーケティングとは、企業活動全般にかかわる重要な活動だということを覚えておいてください。