展示会後のフォローはどうすべきか?

私は仕事柄、展示会によく行きます。

そこで名刺交換をさせていただくわけですが
その後のフォローがうまくできていない企業が
非常に多いということを感じています。

せっかく名刺を獲得したにもかかわらず
その後何もフォローをしない
という企業もけっこうな数あって驚きます。

実際にお礼のメールが来る割合が半分くらいです。

多額のコストと時間を費やして出展したのに
非常にもったいないと思います。

本来、展示会は出展自体が目的ではありません。

その後いかに案件化し、受注に繋げるか
というのがゴールになるはずなのです。

では、展示会で名刺を獲得した後に
どのようにすれば受注につながるのか?

ここで重要なのは名刺獲得後に
どのようなアクションを取ってもらうかという
流れ、導線を作っておくということです。
お礼メールを見てみると
「何かあればお問い合わせください」
と書いて終わりのところがけっこうあります。

しかし、これでは実際にお問い合わせは来ません。
そうではなく具体的に次に何をするのかを
明確に伝える必要があるのです
・お礼メールからセミナーに誘導する、
・無料のお試し登録に誘導する、
・まずは資料ダウンロードしてもらう
・商品ページを見てもらう
といった誘導を行うのです。

そしてその行動をとってくれた人にアポを取っていく
といった流れ、導線を作っておくことが重要です。

これらをスムーズに効率的に行うためには
マーケティングオートメーションなどを
活用することも有効だと思います。

しかし、そのようなツールがなかったとしても
顧客獲得までの流れ、導線を作っておけば
受注できる確率はグッと上がるのです。

ぜひこの動線を考えて実行してみてください。

展示会出展の3つのメリット

BtoB企業にとって展示会は見込み客を大量に集めるための有効な手段です。

では、展示会がなぜ有効なのか?
それは展示会出展に3つのメリットがあるからです。

その3つのメリットとは

  1. 質の高いリストが集まる
  2. 来場者の数が多い
  3. 直接会える

という3つです。

展示会出展の3つのメリットを動画で解説しています。
※私のセミナーの一部を編集したものです
2分半ほどの短い動画ですので、ご覧ください。

このように展示会出展は優良な見込み客を集める有効な手段です。
しかし、やり方を間違えてしまうと出展コストが無駄になりかねません。

展示会出展から顧客獲得につなげるためには、戦略が必要となります。

顧客獲得につなげる展示会出展のノウハウが欲しい方は以下をご覧ください。

展示会出展マニュアル ~成果につなげる7ステップ~

展示会で名刺交換して感じること

6月、7月は展示会が多く開催されています。
私は毎週ビッグサイトに展示会視察に訪れています。

特にマーケティングや営業支援に関連する展示会では
積極的に情報収集を行っておりけっこうな数の企業と名刺交換します。

ところが、せっかく名刺交換したにもかかわらず
その後のフォローがまったくない企業が多くてけっこうびっくりします。

せっかく多額の費用をかけて展示会出展し
ある程度名刺が集まったとしても
フォローがおろそかでは成果に繋がりません。

もちろんそういう企業も集めた名刺のうち、
確度の高そうなホットな見込み客に対しては
アプローチしているのだと思います。

それももちろん大切なのですが
BtoBビジネスではすぐに契約につながらなくても
継続フォローすることが重要になってきます。

予算の関係であったり、タイミングの問題であったり
たまたまその時点では確度が低かったとしても
その後ニーズが高まるということもあり得ます。

そして、継続フォローすることで
ニーズを高めることもできるものなのです

このように見込み客を育成するという考え方
リードナーチャリングという観点が大切なのです。

現時点でホットではないからといって
ほったらかしにするのはもったいないです。

継続フォローすることで
数か月後、1年後の優良顧客が獲得できます。

実際に私は継続フォローをすることで
1年以内に展示会出展費用に20倍の売上を
あげることができました。

すぐに契約してくれそうな優良な見込客だけではなく、
継続的なアプローチをすることがけっけにつながるのです。

ぜひせっかく集めた名刺を有効活用し
リードナーチャリングを行ってみてください。

展示会後のお礼メールのポイント(サンクスメール・サンキューメール)

展示会出展で集めた名刺に対して
どのようなフォローを行っているでしょうか?

展示会で大量に名刺を集めたとしても
それはゴールではありません。

見込み客を育成(リードナーチャリング)し、
商談化し、契約に結び付けることが大切なのです。

そしてリードナーチャリングの第一歩となるのが
展示会後のお礼メールです。

展示会で名刺交換してくれたお礼をするとともに
自社のこと、商品のことを思い出してもらうために
お礼メールは欠かせません。
必ずお礼メールは出しましょう。

こんなことは当たり前のことなのですが、
びっくりすることにこのお礼メールすら
まともに送っていない企業も多く存在しています。

私が実際に展示会で名刺交換した企業から
お礼メールをもらったのはわずか半分でした。
https://b2bmarke.com/tenjikaifollow/

せっかく名刺を集めたのにフォローをしないのであれば
出展費用を無駄にしているようなものなので
とてももったいないですね。

逆に言うとお礼メールを出すだけでも
半分の企業よりは一歩先に進めるともいえます。

ただ、せっかくお礼メールを出すのなら
なるべく反応率を上げたいですよね。

では、どのようなお礼メールを送るべきなのか?
そこには3つのポイントがあります。

その3つのポイントとは以下の3つです。
・早く送る
・ブースの特徴を伝える
・次のアクションに促す

それぞれについて簡単に説明します。
【早く送る】

人間は1週間後には77%のことを忘れている
と言われています。

展示会で名刺交換した後、
なるべく早くお礼メールを送ることで
相手の記憶に定着させやすくなります。

できれば展示会場で入力して
当日や翌日に送るのが理想的です。
それが難しい場合でも翌週には送るべきです。
【ブースの特徴を伝える】

来場者は展示会場で多くのブースを見て回っています。
そして多くの企業からお礼メールが届いてきます。

そのため、お礼メールに会社名や商品名があるだけでは
どんなブースか、どんな商品かをはっきりとは
思い出せないということも多いです。

そこで自社のブースを思い出してもらうためにも
ブースの特徴や商品の特徴をはっきり伝え
思い出してもらうことが大切です。

ブースの写真なんかを添付するのも一つの手です。
【次のアクションに促す】

お礼メールはただ単に出せばいいわけではありません。
相手に次のアクションを起こしてもらうための
きっかけとするのが重要です。

そのためには、例えば
・Webサイトを見てもらう
・セミナーに申し込んでもらう
・無料会員登録をしてもらう
というような次のアクションへ促すことが重要です。

このように3つのポイントを押さえるだけで
反応率はかわってきます。

ぜひ参考にしてみてください。

展示会の説明員が押さえておかなければならないポイント

色々な展示会を視察し、ブースで説明を聞くときに
「この説明では全然ダメだな」
と思う説明員の特徴があります。

いい説明員か、ダメな説明員かを判断するには
たった一つの質問でわかります。

その質問とは
「他社と違う御社の強みは何ですか?」
です。

この質問に対して
「えっと・・・」
と、言葉に詰まるようだとダメです。

すぐに
「この製品は他社と違って、こんなメリットがあります!」
と即答できるようにしておかなければダメです。
あるブースでは、こんなやりとりもありました。
私  「他社と違う、御社の強みとか特徴ってなんですか?」
説明員「えっと・・・、これは○○機能があって・・・」
私  「え?それって普通の機能ですよね?他社もみんなついてる機能ですよね?」
説明員「あ、はい。でも、これが特徴で・・・」

このような説明では全然ダメですね。
来場者を多くのブースを見て回ります。
その中で競合他社のブースでも説明を受けているわけです。

そこで他社との違い、独自のウリを明確に提示しなければ
来場者の興味関心を持ってもらうことはできないのです。

なので、少なくともブースに立つ人は
自社商品の強み、他社と違う独自のウリ
については明確に言えるようにしておかなければなりません。
なお、気を付けないといけないのは
独自のウリとは機能のことではありません。
あくまでも顧客が受け取れるメリット、
提供する価値を伝えることが大切です。
ちなみにこれは実際には展示会出展だけではなく、
全てのマーケティング活動・営業活動でも同じです。

自社商品の強み、他社と違う独自のウリを明確にするだけで
売上は大きく変わってきます。

なお、独自のウリを見つけ出すためには
3C分析というフレームワークが使えます。

3C分析についてはこちらをご覧ください。
https://b2bmarke.com/3c/

そのプロモーションの目的は明確か?

私は様々なセミナーや講座を受け自分の知識と能力の向上を図っています。
そしてセミナーに参加していて改めて感じたことがあります。

それは、何をするにしても
「目的を明確にしておくこと」
がとても重要だということです。

目的を明確にしているからこそ
・なぜ学ぶのか
・何を学ばなければならないのか、
・何を実践に活かすのか
がはっきりとし、実践につながっていきます。

目的が明確でなくただ単に参加しているだけだと
「ためになったなー」で終わってしまい
実践に活かせない状態になってしまいがちです。
これは展示会出展などでも同じことが言えます。

目的を明確にせず、
・毎年出展しているから今年も出展する
・他社も出てるから出展する
・とりあえず展示会に出展したら新規開拓になるだろう
といった感じでは成果につながりません。

そうではなく
・展示会から新規顧客を○○社獲得
・有効な名刺を○○枚獲得
・セミナーに○○人誘導
などの明確な目的を持っておく必要があります。

明確な目的があれば何をしなければならないのか
がはっきりしてきます。
それにより有効な手を打つことができるのです。

何をするにしても、何のためにやるのか?
目的を明確にして実行に移していくことが大切です。

出展目的の明確化については
こちらの記事も役に立つと思います。
出展目的の明確化

展示会出展コンセプトが重要な理由

展示会出展で多くの人を集めるのに
ブース作りはとても重要です。

そう聞くと
お金をかけてきれいなブースにしなければならないのか
と思うかもしれませんがそういうわけではありません。
もちろんブース装飾に力を入れること自体
悪いことではありません。

ただし、最も重要なことをないがしろにして
ブース装飾に凝っったとしても
結果につながらないということなのです。
そしてその最も重要なことが
「ブースコンセプト」です。

あなたのブースが何を提供して、
どのようなお客様にとってどんな価値があるか
をわかりやすく伝えているかが重要です。

「誰に」とって「どんな価値があるか」です。
このコンセプトがぶれていると
「何のブースかわからない」
「自分には関係ないブース」
「機能説明だけで価値が分からない」
といった印象を来場者に与えてしまいます。
よくあるのが、せっかく展示会に出展するならと
自社の商材をなんでも並べてしまうブースです。

そして、何のブースかよくわからなくなってしまい
来場者の興味関心を惹けないという結果になってしまいます。
また機能やスペックを強調してるだけで
顧客にとってどんな価値があるか、
どんな課題解決につながるのか
が全く分からないブースなどもよく見かけます。
来場者は多くのブースを見て回ります。
その中で自分に関係があるもの、
自分に役に立ちそうなものを探しています。

その中で、パッと見て
「あ、このブースは役に立ちそうだ」
と思ってもらう必要があるのです。
売り手目線のメッセージではなく、
買い手目線のメッセージで伝えることが重要です。

そのためにも「誰に」「どんな価値を」提供するのか
コンセプトを明確にすることが重要なのです。
コンセプトの作り方はこちらの記事が役に立つと思います。
成果を出す展示会出展のポイント(5)コンセプトの明確化

展示会では小冊子を配るのがおすすめ

展示会ブースでノベルティを配っている姿をよく見かけます。
でも、そのノベルティ配布は本当に役に立っているのでしょうか?

正直なところ、ただ無駄にノベルティを配っている
そんなブースもよく見かけます。

そもそもノベルティを配る目的は何でしょうか?

多くの場合、「名刺やアンケートを集めるため」だと思います。
ノベルティを渡す代わりに名刺をもらうわけですね。

しかし、ノベルティで名刺を集める場合
注意しなければならないことがあります。

それは
「ノベルティ目当てで交換した名刺が本当に有効なのか?」
ということです。

魅力的なノベルティ、豪華景品が当たる抽選会など
確かに名刺はたくさん集まるかもしれません。

でも、その名刺のほとんどが自社商材と
まったく関係ない人たちの名刺だったとしたらどうでしょうか?

無駄に数だけ集めて、フォローもおろそかになる。
なんてことになってしまうかもしれません。

ですので、ノベルティの目的や使い方は
よく考えたほうがよいですね。

展示会で配布するならノベルティではなく
「ノウハウや役立つ情報が書かれた小冊子」
を配ることをおすすめします。

展示会来場者は有効な情報を集めることを目的としています。

興味のある分野のノウハウ集などが配られていれば、
当然欲しくなりますよね。

しかも受け取ってくれる人は自社商材に興味関心が高い人です。
つまり、「有効な名刺」を集められるわけです。

さらにその小冊子の情報が有益なものであれば
ノウハウを持っている専門家と見てもらえるかもしれません。
そうなると、競合の一歩先に進める強みとなります。

とはいえ、小冊子にできるようなネタがない、
と思うかもしれませんが、そんなことはないです。
あなたにとっては当たり前のことでも
お客様から見ると価値ある情報だったりします。

例えば、他社の事例でこんな活用法があるよ
といった内容でもよいのです。

せっかく配るのなら有効な名刺を集め、自社の価値向上も図れる
ノウハウ集などの小冊子を配ってみてはいかがでしょうか。

展示会出展の目標設定のポイント

展示会に出展する際
どのような目標設定をしているでしょうか。

展示会出展するにあたり
目標設定はとても大切です。

なぜなら目標を設定していなければ、
何をしなければならないかわからないからです。

目標値によって行動は変わります。
目標を設定しておくことでその目標を達成するために
何をしなければならないかが明確になります。

当たり前のことですね。
では、どのような目標設定をすべきでしょうか?

多くの企業では名刺獲得枚数を目標値としています。
もちろん、それ自体が間違いではありません。
ただ、もう一歩進み名刺獲得した後
フォローの目標設定もしておいたほうがよいです。

名刺の枚数だけが目標になると、
名刺を集めることだけに集中して
やみくもに集めることになりかねません。

すると名刺の質が下がります。

また、名刺の数が多すぎて
営業パーソンがフォローしきれなくなります。
そのような危険性もあるのです。
展示会出展の目的は売上アップ、新規顧客獲得です。
名刺獲得がゴールではありません。

ですので、名刺獲得後のフォローについても
目標値を設定しておいたほうがよいですね。

例えば
・アポ取得数
・商談数
・見積提出数
・受注数
・受注金額
などです。

フォローのプロセスを分解して明確にし
プロセスごとに目標値を設定しておけば
効果測定ができるようになります。

どこが成功して、どこが失敗したかが把握できます。

失敗した箇所が分かれば、対処ができます。
すると次回以降の展示会出展の改善にもつながります。
また、通常のマーケティング活動や営業活動の
改善にもつながってきます。

展示会は出展して終わりというものではありません。
ゴールに向かうためのプロセスごとに
目標値を設定してみてください。

展示会出展は名刺を集めればいいというものではない

先日、展示会を視察しに行った時のことです。
あるブースの対応にイラッとしました。

ああいう対応をするブースは
成果を出せないと思います。
完全に展示会出展の目的が間違っています。
どんなことが起こったかというと

ブースを眺めながら通路を歩いているとき
コンパニオンが勢いよく近づいてきて
無言で黄色いバランス栄養食を差し出されました。

お腹も減っていたので、つい受け取ってしまいました。

すると、次の瞬間有無を言わさず、
首からかけていた入場証のバーコードを
ピッと読み取られました。

「バーコード読み取らせていただいてよろしいですか?」
というような確認の言葉も無しです。

さらにその後、お礼を言うでもなく、
商品説明に誘導するでもなく
そのコンパニオンはまた別の人を探し始めました。

その強引なやり方にイラっとしました。
ここまで極端ではないしても
強引に名刺を集める手法をとっているブースはあります。

その問題点は
「名刺集め自体が目的になっている」
ということです。
展示会出展で名刺情報を集める
ということ自体は悪いことではありません。

しかし、
名刺をとりあえず集めればいい
というものでもないのです。
展示会出展の最終的な目的(ゴール)は
顧客獲得、売上アップです。
そのためには自社のターゲットとなる
有効な名刺を集める必要があります。
そして、その人たちに継続的にフォローし
信頼関係を構築していく必要があります。
名刺を集めることはあくまでも
手段であり、途中経過です。
名刺を集めること自体がゴールではないのです。

展示会から成果を上げるためには
まず何のために展示会出展するのか
目的を明確化することが大切です。

手段と目的を間違えないようにすべきです。