どんな展示会に出展すればよいですか?

「どんな展示会に出展すればよいですか?」
そんな質問を受けることがあります。

結論としては
「出展する商品を求めている人が集まる展示会」
ということになります。

つまり
ターゲットとしている人が集まる展示会
ということです。

当たり前のことです。

ですが、この当たり前のことがなかなかできていない
という企業も実は多いです。

 

例えば、IT系の展示会というものがあります。

そしてシステムやクラウドサービスを提供している企業は
そこに出展しようとします。

しかし、本当にそれが正しい選択かは考える必要があります。

IT系と一言で言っても、
インフラ、セキュリティ、経理、人事、生産管理、
営業支援、販促、顧客管理、Web、広告、など
様々な分野があります。

それらが雑多に集まっているという展示会も多いです。
そうすると明確な意図を持った来場者が少ない
という可能性が高くなります。

何か便利なものはないか?
新しい情報はないか?
という軽い感じで来る
情報システム部門の方が多く来ます。

本当にターゲットとしている現場の部門の人が
少ないということもよくあります。

そのような場合は、IT系の商材であったとしても
人事システムなら人事部門向け
営業支援システムなら営業系
の展示会に出展したほうがよいかもしれません。

いずれにしろ、しっかりとターゲット層が
多く訪れる展示会を見極めて出展することが重要です。

精度の高いターゲットリストを作るには?

見込み客を集める方法としては
Webサイト、DM、展示会、セミナーなど
様々な方法があります。

最近はインターネットの発達に伴い
Webマーケティングの重要性は高まっています。

Webマーケティングは効率的ですが
スキルやノウハウ、情報発信量が必要となり
すぐに結果を出すことが難しいのも事実です。

重要なのは間違いないのですが
Webマーケティングだけに頼るのは難しいため
プッシュ型のマーケティングも重要となります。

プッシュ型のマーケティングとは
DMやテレマーケティングなど
こちら側から積極的にターゲット企業に
アプローチする手法のことです。
Webサイトを作ったものの
なかなか見込み客を集められないのであれば
積極的にアプローチしていく必要があります。

ただし、ここでやみくもに電話を掛けたり
DMを送ったり、飛び込み営業をしたりしていては
労力もかかり、コストもかかってしまいます。

プッシュ型のマーケティングで重要なのは
いかに精度の高いターゲットリストを作るか
ということです。
どのような企業がターゲットなのかを
しっかりと把握し、そのリストをつくり
アプローチすることで成約率は大きく変わります。

ですので、このターゲット企業の設定
というのは非常に重要なポイントとなります。
では、ターゲット企業を設定したとして
どのようにリストを作成すればよいでしょうか?

インターネットで検索して、コピペでリストを作る
ということもできますが、手間がかかってしまいます。

そのような手間をかけるのではなく
企業リストを購入してしまうというのも一つの手です。
先日、新しいターゲット企業検索サービス
「B2Beegle」というものがメディアで掲載されていました。
⇒ http://b2.beegle.jp/
■日経BP社のITProマーケティング
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atclact/activer/16/10/31/00044/

■Web担当者フォーラム
http://web-tan.forum.impressrd.jp/r/n2u/items/149726

■朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/and_M/information/pressrelease/CNRR2016149726.html
営業先のターゲット企業を、フリーワードで抽出でき
ターゲットリストを作成できるサービスです。

特徴としては
・フリーワードで検索し企業を抽出できる
・検索自体は、無料
・購入の場合は1件@20円
ということです。
このようなサービスを使うことで
手間をかけずに精度の高いターゲットリストを
入手することも検討してもよいでしょう。

「B2Beegle」の詳細は以下をご覧ください。
⇒ http://b2.beegle.jp/

なぜターゲット絞る方が顧客数が増えるのか

前回、ターゲティングの重要性とセグメンテーションについてお伝えしました。

ターゲットを絞ることが重要だというと、「絞ると顧客が減ってしまう」と心配される方が多くいます。
しかし、正しくターゲットを絞ると、顧客は減らずに増えます。
逆にターゲットを絞らず万人受けを狙うと、顧客は減ってしまう可能性が高いのです。

それは、なぜか?
現代では物も情報も溢れており、顧客のニーズ・課題も多様化しています。
そんな中で「万人受け」するものなどあり得ないからです。

仮に「万人受け」を狙ったものは、結局ポイントがぼやけてしまいます。
そして、ターゲットを絞って専門化した競合に負ける可能性が高くなってしまうのです。

ランチで考えてみると

具体的な例として、ランチで考えてみましょう。

3C分析の記事でも書いたようにランチタイムでも、いろいろなニーズがあります。

例えば

  • ランチはさっさと終わらせたいという忙しいサラリーマン
  • 同僚とゆっくりおしゃれな雰囲気で食事したいと思う女性
  • 安くてお腹いっぱい食べたいと考えている学生

これらの人全員を満足させられることはできるでしょうか?

「うちの店は、和洋中何でもそろっていて、おいしくて安くて早くて量が多くて、でも店内の雰囲気はおしゃれでゆったりしています」

という店はあり得ないですよね。
さっさと立ち食いソバを食べるサラリーマンが集まる店が、ゆっくりおしゃれな雰囲気にはならないのです。

そして、近隣にある立ち食いソバ屋やおしゃれなイタリアンなどに、上記の顧客は取られてしまいます。

もう少し絞ってラーメン屋さんでは

ランチだと広すぎるということで、もう少し絞ってラーメン屋さんを考えてみましょう。

「老若男女問わず万人受けを狙うラーメン屋」と「ターゲットを絞った専門的なラーメン屋」で勝負した場合どうでしょう?
おそらく「万人受けを狙うラーメン屋」は勝てないでしょう。

独自性のあるラーメン二郎

ラーメン二郎はそのボリュームや味付けなど、かなり独自性のあるラーメン屋さんです。

ラーメン二郎のメインターゲットは、お腹を空かせた大食いの大学生です。
そのメインターゲットに合わせたボリューム、味付け、値段、店づくりとなっています。

そのため女性や家族連れなどは、ほとんど来店しないでしょう。
つまり、ターゲット以外の顧客は、ある意味捨てているのです。

しかし、ラーメン二郎は学生を中心とした顧客によって、連日長蛇の列ができています。
「ジロリアン」と呼ばれたり熱狂的なファンがいるほどです。

女性向けラーメン

逆に、女性向けのラーメン屋さんも最近増えてきています。

それらのお店ではヘルシーさやおしゃれな店舗づくりなどにより、他のラーメン屋さんには入りづらいと考えている女性顧客を獲得しています。
そしてラーメン二郎とは逆にボリュームを求める学生は、あまり入らないでしょう。

上記の例のようにターゲットを絞って、専門性、独自性を追求することで、そのターゲット層に強く訴えかけることができます。
そして、他店との明らかな差別化を図れるため、顧客を獲得することができるのです。

 BtoBでも同じこと

例えばWebサイト制作会社で考えてみましょう。

「うちの会社はお客様の要望に合わせてどんなWebサイトでも制作します!」

というのと、

「うちは飲食店専門のWebサイト制作会社です。飲食店ならではのニーズにお応えし、料理の写真を撮る専門のカメラマンもいて・・・」

といった2社がいたとします。
どちらの制作会社が飲食店のオーナーに響きやすいかというと、おそらくターゲットを絞り専門性を訴求した後者の方でしょう。
※飲食店専門というのはあくまでも例です。さらに絞る必要があるかもしれません。

大企業であればある程度「様々な顧客の要望にも合わせる」ことは可能かもしれません。
しかし、リソース(資源)の少ない中小企業では、全方位的な対応はまずできません。
そのため、ターゲットを絞り、そこに関しては大企業にも負けないノウハウを貯めることで顧客に選んでいただくことができるのです。

このように「広く浅く」でははなく、「狭く深く」攻めたほうが顧客の心に響く提案ができ、顧客を獲得できるのです。
そして、「狭く深く」追求したノウハウは、類似のターゲット層に横展開できる可能性も出てきます。
先ほどの飲食店の例でいえば、他の専門店を新たにターゲットにすることができるかもしれません。

まとめ

なぜターゲットを絞ることが顧客増加に繋がるのか。
そのまとめです。

  • 顧客のニーズは多様化しており、万人受けするものなどあり得ない
  • ターゲットを絞らないと、ターゲットを絞った専門性のある競合には勝てない
  • 狭く深く追求すれば、別のターゲット層にも横展開できる

ただし、ターゲティング(ターゲットの絞り方)を間違えないようにしなければなりません。
狭すぎてそもそもの母数(見込み客の全体数)が減ってしまったり、逆に広すぎて顧客に響く提案ができなかったりする可能性もあります。

企業の目的は収益を上げることですから、適切なターゲット層と見つけ出しましょう。
そのためにはまず自社の提供する価値を把握し、その価値に対して適正な対価を払ってくれる顧客を見つけることが重要です。

ターゲティングとセグメンテーションの考え方はこちら

提供価値についてはこちら

ターゲティングの重要性とセグメンテーションの考え方

マーケティング戦略を考えるうえで、まず最初に考えなければならないのがターゲット顧客の設定、ターゲティングです。
つまり、誰に売るのか、を明確にするということです。

なぜターゲティングが必要かというと、3C分析の記事でも書きましたが、その人や企業によってその商品・サービスに対して感じる価値が違うからです。
せっかく売るのであれば、自社の商品・サービスの価値を高く評価してくれる人・企業に売る方がよいですよね。

例えば、立ち食いソバ屋は、早く安く食べられることを求めている忙しいサラリーマンをターゲット顧客に考えるでしょう。
立ち食いソバ屋が、ゆっくり食事を楽しめおしゃれな雰囲気を求める女性をターゲットにしていくら宣伝しても無駄なのです。

この例はちょっと極端ですが、自社の商品・サービスの価値を評価してくれるターゲット層に対してマーケティング活動を行わないと、効果的なマーケティングは行えません。

ターゲット顧客に対するマーケティング活動

そして、マーケティングは広告宣伝のことだけではありません。
マーケティングとは、顧客に提供する価値を最大化し、その対価を得るための全ての活動です。

ですので、ターゲット顧客に対して価値を最大化するために、商品開発、販路、広告宣伝、営業など、あらゆることを考える必要があります。
ターゲット顧客が価値を感じる商品を開発し、ターゲット顧客が認知しやすいメディアで広告宣伝を行い、ターゲット顧客が買いやすい売り方をするなど、様々なことを最適化する必要があるのです。

ターゲット顧客が変わるとそのすべてが変わってきます。
だからこそ、ターゲティングはマーケティング活動において、重要なのです。

では、どのような顧客をターゲットとすべきでしょうか?
それは、相思相愛の関係になれる相手、といっていいでしょう。

セグメンテーションを考える

ターゲティングをするうえでまず必要になるのが、顧客をグループに分けることです。
これをセグメンテーション(セグメント化)と言います。

よく20代女性をターゲットしている、なんてことを聞くと思います。

この時には、年代性別によってセグメンテーションしているわけです。
この20代女性、30代女性、20代男性というように分けたグループをセグメントと言います。
そして、その中で「このセグメントを狙う」、と決めることがターゲティングです。

セグメンテーションは属性ではなくニーズで

従来は上記のような、年齢性別、あるいは地域といった属性情報でセグメンテーションが行われることが中心でした。
企業でいうと、業種や業態、資本金、売上高、従業員数などでセグメンテーションすることが多いと思います。

しかし、20代女性と言っても、学生と社会人、専業主婦では欲しいものが違うはずです。
企業でも、中堅製造業と一口に言っても、ニーズは異なります。

特に情報があふれ、多様化している現代社会においては、人も企業も多様化しています。
そこで従来の属性で切るようなセグメンテーションでは、対応しきれなくなってきています。

では、何でセグメンテーションするべきなのか?
それはニーズ、課題です。

顧客はニーズを満たすため、課題解決のためにあなたの商品・サービスを購入します。
ニーズを満たす、課題解決することことに価値を感じ、それに対して対価を払うのです。

したがって、業種や企業規模ではなく、「こうしたい」「こういう課題を解決したい」というニーズで切るべきなのです。

ニーズを考えた結果として属性でセグメンテーションすることもある

そのニーズでセグメンテーションする際に、結果として業種や企業規模も関係してくるかもしれません。

例えば「組織のコミュニケーションを活性化するITツール」は、少人数の企業だともともとコミュニケーションが活発なので価値が提供できず、人数が多くて縦割りの組織になっている大企業の方が価値を感じてくれるかもしれません。
その場合は、従業員数もセグメンテーションの切り口となるでしょう。

しかし、それはあくまでもニーズを考えた結果として、その属性を選ぶということです。
同じに聞こえるかもしれませんが、最初から属性で選ぶのとでは、考え方がまるで違います。
そこには、「どのようなお客様であれば自分たちの商品・サービスが価値あるものとなるのか」という顧客目線が含まれているからです。

お客様目線で考え、お客様にどのような価値を提供できるかを突き詰めて考えれば、相思相愛になれるターゲット顧客が見えてくるのではないでしょうか。

ターゲットを絞る方が顧客が増える理由はこちら