ブースコンセプトの作り方

展示会に出展する場合、ブースコンセプトを作ることが大切だとお伝えしています。

そこで
「どうやって魅力的なブースコンセプトを作ればよいのでしょうか?」
というご質問をいただきます。

そこで、ブースコンセプトの作り方についてお伝えします。

ブースコンセプトはなぜ必要か?

作り方の前に、ブースコンセプトとがなぜ必要かについてお伝えします。。

ブースコンセプトが明確であれば、来場者が一目見ただけで、何のブースかわかるようになります。

そして興味を持ってくれた優良な見込み客がブースに訪れてくれます。

展示会では様々な企業、競合が軒を並べています。
その中で何のブースかわからない状態では、来場者の興味はひけません。

明確なブースコンセプトを作ることが、展示会から成果をあげるためにはとても重要なのです。

ブースコンセプトの作り方

では、ブースコンセプトの作り方についてお伝えします。

ブースコンセプトとは
「誰に」
「何を提供し」
「他と何が違うのか」
を言語化したものとお伝えしました。

したがって、それぞれを明確にすればブースコンセプトは作り出せます。

つまり、
・ターゲットを明確化する
・提供価値を明確化する
・差別化ポイントを明確化する
ということになります。

この3つを明確化することで、ブースコンセプトは作り出せます。

魅力的なブースコンセプトがあることで、来場者は興味を持ち、集まってくれます。

ぜひブースコンセプトを作り上げてください。

 

自社の強みを再発見する方法

自社の商品を顧客に選んでもらうためには
自社独自の強みを訴求することが重要ですよね。

顧客は常に競合他社と比較をして
得られるメリットの高い方から購入するわけです。

ですので、自社の強みをどのようにアピールしていけるか
言い換えると「自社を選ぶべき理由」を伝えていけるか
というのがとても大切になってきます。

しかし、実際には自社の強みをきちんと伝えきれていない
そんな企業も多く見受けられます。

特別な強みがない、と思い込んでいたり
ついつい売り手目線で機能やスペックを並び立てるだけで
顧客が得られるメリットを訴求できていなかったり、
そういうことが起こりがちです。
とはいえ、自社の強みを明確にするというのも
実は難しい作業だったりします。

なぜかというと、自社のことについては
客観的に見ることができないからです。

自分たちにとってはすごいと思っているものが
実は顧客にとってはどうでもいいものであったり、

逆に、自分たちにとっては当たり前すぎて
特に伝えていなかったことが
実は顧客にとってはすごくメリットがあったり、

ということがよくあります。

ですので、強みを再発見するためには
顧客目線で自社のことを見つめなおすことが必要です。

とはいえ、社内の人だけで強みを考え直してみても
どうしても顧客目線になりきることは難しかったりします。

そこでおすすめなのが、「既存顧客に聞く」ということです。

既存顧客が購入してくれたのは、
選ぶ理由があったわけでそれを聞けばよいのです。

ただし、ここで聞き方のポイントがあります。

それは
「競合ではなく弊社を選んでいただけた理由は何ですか?」
という聞き方をすることです。

そうすることで、他社と比較して自社が優れている点を
顧客目線で知ることができます。

ぜひ実践してみてください。

展示会の説明員が押さえておかなければならないポイント

色々な展示会を視察し、ブースで説明を聞くときに
「この説明では全然ダメだな」
と思う説明員の特徴があります。

いい説明員か、ダメな説明員かを判断するには
たった一つの質問でわかります。

その質問とは
「他社と違う御社の強みは何ですか?」
です。

この質問に対して
「えっと・・・」
と、言葉に詰まるようだとダメです。

すぐに
「この製品は他社と違って、こんなメリットがあります!」
と即答できるようにしておかなければダメです。
あるブースでは、こんなやりとりもありました。
私  「他社と違う、御社の強みとか特徴ってなんですか?」
説明員「えっと・・・、これは○○機能があって・・・」
私  「え?それって普通の機能ですよね?他社もみんなついてる機能ですよね?」
説明員「あ、はい。でも、これが特徴で・・・」

このような説明では全然ダメですね。
来場者を多くのブースを見て回ります。
その中で競合他社のブースでも説明を受けているわけです。

そこで他社との違い、独自のウリを明確に提示しなければ
来場者の興味関心を持ってもらうことはできないのです。

なので、少なくともブースに立つ人は
自社商品の強み、他社と違う独自のウリ
については明確に言えるようにしておかなければなりません。
なお、気を付けないといけないのは
独自のウリとは機能のことではありません。
あくまでも顧客が受け取れるメリット、
提供する価値を伝えることが大切です。
ちなみにこれは実際には展示会出展だけではなく、
全てのマーケティング活動・営業活動でも同じです。

自社商品の強み、他社と違う独自のウリを明確にするだけで
売上は大きく変わってきます。

なお、独自のウリを見つけ出すためには
3C分析というフレームワークが使えます。

3C分析についてはこちらをご覧ください。
https://b2bmarke.com/3c/

展示会では小冊子を配るのがおすすめ

展示会ブースでノベルティを配っている姿をよく見かけます。
でも、そのノベルティ配布は本当に役に立っているのでしょうか?

正直なところ、ただ無駄にノベルティを配っている
そんなブースもよく見かけます。

そもそもノベルティを配る目的は何でしょうか?

多くの場合、「名刺やアンケートを集めるため」だと思います。
ノベルティを渡す代わりに名刺をもらうわけですね。

しかし、ノベルティで名刺を集める場合
注意しなければならないことがあります。

それは
「ノベルティ目当てで交換した名刺が本当に有効なのか?」
ということです。

魅力的なノベルティ、豪華景品が当たる抽選会など
確かに名刺はたくさん集まるかもしれません。

でも、その名刺のほとんどが自社商材と
まったく関係ない人たちの名刺だったとしたらどうでしょうか?

無駄に数だけ集めて、フォローもおろそかになる。
なんてことになってしまうかもしれません。

ですので、ノベルティの目的や使い方は
よく考えたほうがよいですね。

展示会で配布するならノベルティではなく
「ノウハウや役立つ情報が書かれた小冊子」
を配ることをおすすめします。

展示会来場者は有効な情報を集めることを目的としています。

興味のある分野のノウハウ集などが配られていれば、
当然欲しくなりますよね。

しかも受け取ってくれる人は自社商材に興味関心が高い人です。
つまり、「有効な名刺」を集められるわけです。

さらにその小冊子の情報が有益なものであれば
ノウハウを持っている専門家と見てもらえるかもしれません。
そうなると、競合の一歩先に進める強みとなります。

とはいえ、小冊子にできるようなネタがない、
と思うかもしれませんが、そんなことはないです。
あなたにとっては当たり前のことでも
お客様から見ると価値ある情報だったりします。

例えば、他社の事例でこんな活用法があるよ
といった内容でもよいのです。

せっかく配るのなら有効な名刺を集め、自社の価値向上も図れる
ノウハウ集などの小冊子を配ってみてはいかがでしょうか。

自社の強みと弱みをどう分析するべきか

日本において、経営戦略やマーケティング戦略を考えるときによく使われるフレームワークにSWOT分析があります。

SWOTとは、SWOTは、Strengths:強み、Weaknesses:弱み、Opportunities:機会、Threats:脅威、それぞれの頭文字をとっています。
自社の内部環境(強みと弱み)と外部環境(機会と脅威)を分析するものです。

最近では企業の戦略策定だけではなく、就職活動時の自己分析で使われるケースも増えているので、なじみのある方も多いと思います。

しかし、このSWOT分析を行うと、ほとんどの方が悩んでしまうことがあります。
それは、強み、弱みをどう分けるか、ということです。

具体的な例で見てみましょう。

企業規模が小さいことは弱みか?

例えば、私は以前、パッケージソフトウェアを開発販売している小規模なベンチャー企業に勤めていました。

では、そのベンチャー企業の「小規模」ということは、一般的には「弱み」と認識されます。
しかし本当にそうでしょうか?

確かに大企業に比べ、経営資源が少ないので「弱み」と考えられます。
しかし、意思決定が早くスピード感があるという意味では「強み」ともいえます。

大規模な仕組みや安定感という価値を求める顧客に対しては、小規模は「弱み」になるかもしれません。
しかし、フットワークが軽くて柔軟に対応してくれるという価値を望む顧客に対しては、小規模は「強み」になり得るわけです。

もう一つ、違うポイントも見てみましょう。

自社パッケージソフトの開発販売していることは、強みでしょうか?弱みでしょうか?
一般的に、自社オリジナルの製品があることは「強み」といえます。
しかし、「他社の製品を扱えない」という制約がつくため「弱み」となることもあります。

例えば、安くて使い勝手のいいパッケージ製品を探している顧客に対しては、「強み」になります。
しかし、自分たちの要望に合わせた柔軟な対応に価値を求める顧客に対しては、「弱み」にもなりえるのです。

強みと弱みは表裏一体

上記の例でお分かりだと思いますが、強みと弱みは表裏一体の関係なのです。
強みと思っていることは弱みにもなり、弱みと思っていることが強みにもなるのです。
視点、切り口にによって、どちらにもなり得るのです。

「小規模」「パッケージメーカー」というのは、あくまでも特徴でしかないのです。
それ自体では、「強み」とも「弱み」とも言えないのです。

そのため、経営戦略を立てようとSWOT分析を行ったとしても、その特徴を「強み」にすべきか「弱み」とすべきか悩んでしまうわけです。
なお、機会と脅威に関しても同様のことが言えます。

それでは、自社の強みを考える場合どうすればよいのでしょうか?

強みは顧客と競合によって決まる

では、どのような視点・切り口で強みを見つければよいのでしょうか?
それには2つのポイントがあります。

1つ目は自社が「誰に」対して、「どのような価値を提供」するかです。
つまりは、ターゲット顧客です。

2つ目は顧客が自社と、「誰と」を比較しているかです。
つまりは、競合他社との対比です。

「自社」では強みと思っていている点でも、「競合」のほうがその点で優れていると「顧客」が判断すればそれは強みではなく弱みになります。
「強み」とは顧客に対して、競合と比較された場合の、優位性・差別化ポイントなのです。

そして、「顧客」あるいは「競合」が変われば、強みも変わってくるということです。
3C分析の記事でも書きましたが顧客・競合・自社は密接に関係しているのです。

強みは提供する価値の差

強みを考えるうえで、もう一つ気を付けなければならないことがあります。
それは、強みとは機能やスペックの差ではなく、提供する価値の差だということです。

技術力のあるメーカーなどでは特にその罠に陥りがちなのですが、どうしても機能やスペックで勝負しようとしてしまいます。
しかし、顧客が求めているのは、機能やスペックではありません。
その商品・サービスが自社の課題をどのように解決してくれるのか、どのようにニーズを満たしてくれるのかという「価値」を求めているのです。

とても機能が充実しているシステムであったとしても、顧客企業がその機能を使い切れないのであれば価値はないのです。
もしかすると、余計な機能が付いている分、ユーザインタフェースが複雑で使い勝手が悪くなり逆にマイナスになってしまうこともあり得るのです。

したがって、自社の商品・サービスが顧客にとってどのような価値を提供できるかを見極め、その価値を提案することが重要なのです。

ぜひ自社の視点だけではなく「顧客」「競合」との関連性を把握し、自社の強み・優位性は何かを考えて、価値提案を行ってください。

「顧客」「競合」「自社」の関係についてはこちら