スタッフが座っている展示会ブースがダメな理由

色々な展示会の視察に行って、あまり人が集まらないブースには共通点があります。
人が集まらないブースの特徴の一つが、スタッフが座っているブースです。

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ブースの作りとして、受付を作って受付係が座っている。
商談スペースを作っていて、そこにスタッフだけが座っている。

こういうブースはあまり人が集まっていないです。
なぜ、スタッフが座っているとダメなのでしょうか?

その理由について見ていきたいと思います。

展示ブースで座ってはいけない理由

展示ブースでスタッフが座っていてはダメな理由は3つあります。

  • 来場者が入りにくい
  • やる気がないブースに見える
  • 接客・呼び込みができない

それぞれについてご説明します。

来場者が入りにくい

あなたはスタッフがいすに座って待っているブースと立って接客しているブースどちらが入りやすいでしょうか?

スタッフが椅子に座っていると、待ち構えられているように見えます。
すると、来場者は圧迫感を感じ身構えてしまうため入りにくくなってしまいます。

展示会来場者のほとんどはあなたのブースを初めてみる人たちです。
初対面で展示ブースで座っている人にいきなり話しかけるのは、心理的な壁が高いのです。
また、親近感も湧きにくいです。

例え、座っているのが1人だけで他のスタッフは立って動いているとしても、やはり待ち構えられている感じになってしまいます。

そのため、スタッフが座っているブースは、来場者が入りにくいブースとなってしまうのです。

やる気がないブースに見える

展示会で人が集まるかどうかは、スタッフのやる気に左右される部分が大きいです。
来場者から見るとそのブースに活気があるかどうかということです。
スタッフのやる気がなく活気がないブースには、間違いなく人は集まりません。

では、スタッフがいすに座っているブースと立って集客をしているブースどちらが活気があるように見えるでしょうか?

間違いなく、立って動いて集客しているブースの方が活気があるように見えます。

スタッフが座っているブースは、動きが少なく活気があるように見えないのです。
実際に座っているスタッフからやる気を感じることはほぼないでしょう。
スタッフが動いたり、声を出すことによってブースは活気づくのです。

接客・呼び込みができない

座っているスタッフが呼び込みをしているブースを見たことがあるでしょうか?

ほとんどは座って待ち構えているだけです。
それでは来場者の興味関心を惹くことはできません。

座っているだけで人は集まらないのです。
声をかけ、チラシを配り、動きをつけることで、五感に訴えかけることが必要となるのです。

まとめ

展示会場は多くの競合他社のブースが出展しており、その中で自社のブースを見つけてもらい興味関心を持ってもらう必要があります。

しかし、スタッフが座っているブースは、来場者にとっては入りにくく、活気がないブースに見えてしまいます。
積極的に動いて声をかけ、活気あるブースにして来場者を集めるためには、スタッフ全員が立って動くべきなのです。

 

展示会出展は対面接客ではなく側面接客で

展示会で来場客と接するには、ブースの作り方や導線が重要になってきます。

展示会で、たまにテーブル越しに対面で接客しているブースがあります。

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でも、おすすめしません。
それはなぜか?
対面での接客の問題点についてご紹介します。

対面販売と側面販売

対面販売、側面販売という言葉をご存知でしょうか。

対面販売とはショーケースなどを挟んでの接客・販売するスタイルのことです。
百貨店などでよく見かけるタイプです。
商品管理がしやすいため比較的高級品の販売で利用されます。

一方の側面販売はお客様が商品を見ている隣で接客するスタイルです。
家電量販店なんかでよくやるタイプです。
お客様が自由に商品を見ることができ、必要に応じスタッフが説明します。

展示会ではどちらのスタイルがおすすめかというと、圧倒的に側面販売のスタイル(側面接客)です。
展示会では、対面接客はおすすめしません。

展示会で対面接客がダメな理由

では、対面接客がダメな理由についてご説明します。
以下の3点があげられます。

1.スタッフが自由に動けない
対面接客は机が並べられ、ブース内にスタッフが配置されます。
そのため、ブース前を通る来場者に対して、自由にアプローチすることができません。
ちょっと離れた位置で足を止めている来場者などに対して、声をかけずらいのです。

2.近寄りがたいブースに感じる
机の向こうにスタッフが待ち構えていると、来場客そのブースに近づきにくくなります。
心理的に、近づくと声をかけられ、売り込まれるのではないかと考えてしまうからです。

3.距離感がある
机を挟んでいるため、物理的な距離感があります。
また、売る人と買う人、というように明確に分かれ心理的な距離感も出てしまいます。

このように対面接客では、来場客に対して柔軟な対応ができず、距離感が生まれてしまいます。
そのため対面接客は展示会出展時にはおすすめします。

側面接客がおすすめの理由

では、もう一方の側面接客を見ていきましょう。
対面接客とは逆であることが分かります。

1.スタッフが自由に動ける
ブース内は開放的な作りのため、スタッフは自由に動けます。
興味を持っていそうな来場客や、目の前を通る来場客に柔軟にアプローチできます。

2.入りやすいブースに感じる
開放感のあるブースとなり、来場者は入りやすくなります。
ブースに近づいたからといって、必ずしも売り込まれるわけではなく自由度があり安心感があります。
そして、必要に応じて説明を受けられるので、ブースに入りやすくなるのです。

3.親近感がわく
対面より、側面接客の方が物理的な距離が近くなります。
また、来場客に寄り添い、同じ目線・同じ方向から商品の説明ができるため親近感がわきやすいです。

このように側面接客は、来場客に対して柔軟に対応することが可能です。
ブースの雰囲気も開放感があり、来場客には自由度と安心感を与えられます。

展示会出展する際のブース作りでは、対面接客ではなく側面接客スタイルにすることをおすすめします。

展示会出展後フォローをしていない企業が多い?

「展示会に出展してもなかなか受注に繋がらない」
そんな悩みを抱えている企業も多くあります。

そのため、展示会は「効率が悪い」「成果に繋がらない」「ROIが悪い」と考えてしまうかもしれません。
しかし、実際のところBtoB企業にとって展示会は、有望な見込み客(リード)を大量に獲得し、そこから新規顧客を獲得する大きなチャンスなのです。

展示会出展後のフォローが重要

展示会は出展すればそれで終わりというものではありません。
展示会来場者の多くは情報収集目的であり、特定の商品を求めてくる人が少ないのが現状です。

そのため、展示会後に来場者側から説教区的に問い合わせをしてくることは稀です。
展示会出展後に待っているだけでは、新規顧客の獲得はできないのです。

そこでフォローが大切になってきます。
展示会で名刺交換した人に、メールや電話でアプローチをしていくのです。

一度アプローチして断られたかといって、諦めてしまってはいけません。
例え断られたとしても、その時はタイミングが合わなかっただけで、数か月後には興味関心を持っている可能性もあるのです。

継続的にメルマガや電話で情報提供を行い、見込み客を育成するリードナーチャリングが重要です。

展示会後のフォローの実情

展示会後のフォローが重要なはずなのですが、ここを疎かにしている企業が多く存在すると感じています。

2015年、数多くの展示会を訪れ100社強との名刺交換をしました。
そして、その後名刺交換をした出展会社からのフォローの実態をまとめました。

  • 名刺交換社数:102社
  • サンクスメールが送られてきた社数:51社(50%)
  • アポイント依頼の電話があった社数:7社(7%)
  • 継続的なメルマガ配信のある者数:32社(31%)

このように半数の企業はフォローを全く行っていません。
また、継続的なアプローチをしている企業は約3割にとどまっています。

もちろん、出展企業にとって私がターゲット顧客ではないということから、あえてフォローをしていないケースもあると考えられます。
しかしながら、少なくとも競合他社ではない相手に対してサンクスメールすら送っていない現状を見ると、多くの企業では最適なフォローができていないと思われます。

せっかく費用と時間をかけて出展し集めた名刺に対しては、きちんとフォローすることをおすすめします。
そして一度きりではなく、継続的にアプローチしていくことが大切です。

そして、見込み客を育成する「リードナーチャリング」という考え方が重要となってくるのです。
リードナーチャリングについてはこちら

マーケティングオートメーションは有効か?

マーケティングオートメーションという言葉が、よく聞かれるようになってきました。
マーケティングオートメーションとはその名の通り、マーケティング活動を自動化するためのツールです。

見込み客(リード)に対して、適切なタイミングで適切な対応を自動的に行うことで、リードを育成し自社の商品・サービスへの関心度を高めるための仕組みです。
具体的には、個々のリードの行動履歴や属性に合わせ、どのようなタイミングで・どのような内容を・どのような方法でアプローチするかをあらかじめシナリオ化し、その対応の実行を自動化する仕組みです。

例えば、メルマガ登録をしている見込み客で、3回以上メルマガのURLをクリックして自社サイトを訪問したにもかかわらず購入に至らない場合には、自動的にクーポン付きメールを配信する。
そんなことが可能となります。

見込み客の状況に合わせたシナリオを作成することで、個別の営業活動を行うことなく効率的に自社商品・サービスへの興味関心を高め、次の行動を起こしてもらうことができるようになるのです。

日本のおけるマーケティングオートメーションの現状は?

欧米においてはかなり前から一般的だったマーケティングオートメーションですが、日本においてはまだまだ普及しているとは言えません。

そのため主要なマーケティングオートメーションツールは外資系のモノが多いです。
代表的なものにはEroqua(オラクル)やMarketo(マルケト)などがあります。
これら外資系のツールは、エンタープライズ向け、大企業向けのツールとなっています。

これらエンタープライズ向けマーケティングオートメーションは機能的に充実しています。
しかし、導入した企業がこれらの機能を使いこなせているかというと、疑問が残ります。

実際にマーケティングオートメーションツールを導入して効果が上がっているとはいうものの、実はリードの行動履歴を見てセールスをかけているというだけということもあり、シナリオによる自動化までは使いこなせていない例もあります。

マーケティングオートメーションを使ってマーケティング活動を自動化するためには、リードのスコアリングやしなりを作成が重要になります。
しかし、それらを自社の状況に合わせて設定するのは、かなりノウハウが必要とされるのです。
マーケティングオートメーションツールを使いこなすためには、試行錯誤しながら設定していく必要があり、ノウハウがたまるまでには時間がかかるのです。

国産のマーケティングオートメーションツール

当初は外資系、エンタープライズ向けのMAが多かったのですが、最近では国産で比較的安価なMAも増えてきました。
日本のマーケティング、営業現場に合わせた機能を提供しており、中小企業でも導入しやすいツールも生まれてきています。

ただし、国産のマーケティングオートメーションは、それぞれ機能や特徴に差があります。
導入を検討する際には、自社で必要となる機能は何かを明確にし、比較することが重要です。

また、本当にマーケティングオートメーションの導入が必要かも検討する必要があります。
自動化までは不要でリードの行動履歴を確認できればよいという場合や、まずはリード管理とメルマガ配信から、という選択肢もありえます。

まとめ

マーケティングオートメーションを導入すればマーケティングの効率化、営業の効率化につながることは間違いありません。
しかし、せっかく高機能なマーケティングオートメーションを導入しても使いこなせなければ、もったいない結果になってしまいます。
自社の目的は何かを明確にし、運用が可能でPDCAを回せるツールを選ぶことが大切です。