展示会の目的を名刺獲得にしてはダメな理由

展示会は短期間で大量に見込み客の名刺を
集めることが可能です。

そのため、見込み客を集める手法としては
展示会はとても効果的です。

しかし、注意しなければならないのは
ただ単に名刺を集めればよいかというと
そうではないということです。
展示会出展の目標として名刺獲得枚数を
設定する企業が多いと思います。

それはそれで間違いではないですが、
名刺獲得自体は最終目的ではありません。
展示会出展の最終目的は
顧客を獲得することです。

つまり、名刺を獲得するのは
「名刺獲得⇒案件獲得⇒受注」
という流れの最初の部分に
すぎないということです。
ですので、展示会に出展する段階で
展示会後のフォロー、案件化、受注までを
意識した流れを作っておくべきなのです。

そこを意識せず、名刺獲得を目的としてしまうと
以下のような問題が起こる可能性があります。

・数だけ求めて質の悪い名刺ばかり集まる
・フォローがおろそかになる
・顧客獲得につながらない

そうなってしまうと
せっかく多額の費用と労力をかけて
展示会出展しても無駄になりかねません。
では、どうすべきでしょうか?

それは、展示会の企画、計画段階から
・名刺獲得枚数
・アポ取得数
・案件化数
・受注数
といった、最終ゴールに向かうまでの
各プロセスに対して目標設定すべきなのです。

最終ゴールから逆算して各プロセスの
目標値を設定することで、
ゴールに向かって突き進めるのです。
展示会に出展する際は、受注までの各プロセスに
目標値を設定することをおすすめめします。

展示会の出展目的は何か?

展示会出展している企業の方に
出展の目的をお聞きしてみると
大きく2つに分かれます。

「商品の認知度を高めること」と
「見込み客(リード)を獲得すること」です。

どちらにすべきかというと
「見込み客(リード)を獲得すること」
を目的とすべきです。
「商品の認知度を高めること」を
目的とすべきではありません

なぜなら、認知度向上、イメージアップというような
漠然とした目的では、効果測定ができないからです。

効果測定ができなければ、
その展示会出展が成功だったか失敗だったかも
判断することはできません。

そして、次のアクションや次回出展への
改善事項も分からないままとなってしまいます。

その結果、展示会出展したという事実だけで
満足してしまい、成果に繋がらなくなってしまいます。
昔の展示会では認知度が向上すれば自然と売り上げも
上がっていたのかもしれません。
しかし、競争が厳しくなってきた現代においては
売上に直結するような出展目的とすべきです。
売上を上げるためには
まず見込み客を集める必要があります。

展示会出展はまさに
「見込み客(リード)を獲得する」
ために出展すべきなのです。
さらに言うと
「見込み客(リード)を獲得する」
ということも最終ゴールである売上を上げる
途中経過にすぎません。
展示会に出展する際は
見込み客獲得⇒案件獲得⇒受注⇒売上
までをしっかりと考えて出展すべきなのです。

したがって、展示会出展後のフォローも含めた
計画を立てることが重要です。

展示会後のフォローはどうすべきか?

私は仕事柄、展示会によく行きます。

そこで名刺交換をさせていただくわけですが
その後のフォローがうまくできていない企業が
非常に多いということを感じています。

せっかく名刺を獲得したにもかかわらず
その後何もフォローをしない
という企業もけっこうな数あって驚きます。

実際にお礼のメールが来る割合が半分くらいです。

多額のコストと時間を費やして出展したのに
非常にもったいないと思います。

本来、展示会は出展自体が目的ではありません。

その後いかに案件化し、受注に繋げるか
というのがゴールになるはずなのです。

では、展示会で名刺を獲得した後に
どのようにすれば受注につながるのか?

ここで重要なのは名刺獲得後に
どのようなアクションを取ってもらうかという
流れ、導線を作っておくということです。
お礼メールを見てみると
「何かあればお問い合わせください」
と書いて終わりのところがけっこうあります。

しかし、これでは実際にお問い合わせは来ません。
そうではなく具体的に次に何をするのかを
明確に伝える必要があるのです
・お礼メールからセミナーに誘導する、
・無料のお試し登録に誘導する、
・まずは資料ダウンロードしてもらう
・商品ページを見てもらう
といった誘導を行うのです。

そしてその行動をとってくれた人にアポを取っていく
といった流れ、導線を作っておくことが重要です。

これらをスムーズに効率的に行うためには
マーケティングオートメーションなどを
活用することも有効だと思います。

しかし、そのようなツールがなかったとしても
顧客獲得までの流れ、導線を作っておけば
受注できる確率はグッと上がるのです。

ぜひこの動線を考えて実行してみてください。

展示会出展の3つのメリット

BtoB企業にとって展示会は見込み客を大量に集めるための有効な手段です。

では、展示会がなぜ有効なのか?
それは展示会出展に3つのメリットがあるからです。

その3つのメリットとは

  1. 質の高いリストが集まる
  2. 来場者の数が多い
  3. 直接会える

という3つです。

展示会出展の3つのメリットを動画で解説しています。
※私のセミナーの一部を編集したものです
2分半ほどの短い動画ですので、ご覧ください。

このように展示会出展は優良な見込み客を集める有効な手段です。
しかし、やり方を間違えてしまうと出展コストが無駄になりかねません。

展示会出展から顧客獲得につなげるためには、戦略が必要となります。

顧客獲得につなげる展示会出展のノウハウが欲しい方は以下をご覧ください。

展示会出展マニュアル ~成果につなげる7ステップ~

展示会で名刺交換して感じること

6月、7月は展示会が多く開催されています。
私は毎週ビッグサイトに展示会視察に訪れています。

特にマーケティングや営業支援に関連する展示会では
積極的に情報収集を行っておりけっこうな数の企業と名刺交換します。

ところが、せっかく名刺交換したにもかかわらず
その後のフォローがまったくない企業が多くてけっこうびっくりします。

せっかく多額の費用をかけて展示会出展し
ある程度名刺が集まったとしても
フォローがおろそかでは成果に繋がりません。

もちろんそういう企業も集めた名刺のうち、
確度の高そうなホットな見込み客に対しては
アプローチしているのだと思います。

それももちろん大切なのですが
BtoBビジネスではすぐに契約につながらなくても
継続フォローすることが重要になってきます。

予算の関係であったり、タイミングの問題であったり
たまたまその時点では確度が低かったとしても
その後ニーズが高まるということもあり得ます。

そして、継続フォローすることで
ニーズを高めることもできるものなのです

このように見込み客を育成するという考え方
リードナーチャリングという観点が大切なのです。

現時点でホットではないからといって
ほったらかしにするのはもったいないです。

継続フォローすることで
数か月後、1年後の優良顧客が獲得できます。

実際に私は継続フォローをすることで
1年以内に展示会出展費用に20倍の売上を
あげることができました。

すぐに契約してくれそうな優良な見込客だけではなく、
継続的なアプローチをすることがけっけにつながるのです。

ぜひせっかく集めた名刺を有効活用し
リードナーチャリングを行ってみてください。

その商品を買うと何がどうなる?

 

2016年6月3日に柏商工会議所主催の
展示会セミナーで講演しました。

このセミナーですが、2部構成になっており
私は第1部を担当しました。

第2部は別の方が担当されたのですが
その内容もとても役に立つ内容だったので
このメールで少し紹介したいと思います。
第2部を担当された方は
現在はフリーMC、話し方・プレゼントレーナー
として活躍されている丸山久美子さんです。

丸山さんの詳細はこちら↓↓
http://maruyamakumiko.jimdo.com/

丸山さんはイベントコンパニオンとして
3000回以上もの展示会を経験されている
展示会接客のスペシャリストです。

それもただ単に名刺を集めるというだけではなく
アポイント取得率が上がる展示会接客を行い
多くの企業の業績アップに貢献されている方です。

私は展示会出展の戦略面をお話ししたのですが
丸山さんは接客のオペレーションについて
具体的なノウハウをお話しされていました。

来場者の反応率を上げる声のかけ方のについても
説明されていたのですがそのポイントの1つが
「何が、どうなる?」です。

ついつい売り手側の目線で機能やスペックを
表現してしまいがちですが、
お客様は別にその商品自体が欲しいわけではないのです。

その商品・サービスを購入することで
「何が、どうなる?」のかを伝えることが
大切だということです。
これは私がいつもお話ししている
「顧客が得られるメリットは何?」
「どんな課題解決につながるのか?」
と同じ意味です。

○○の課題解決につながる⇒だから○○がこうなる
ということですね。

どのような課題解決につながるか?
というとちょっと難しく聞こえるかもしれませんが
「何が、どうなる?」
というシンプルな言葉だと考えやすいかもしれませんね。

ぜひ自社の商品を購入したら
「何が、どうなる」のか考えてみてください。

展示会後のお礼メールのポイント(サンクスメール・サンキューメール)

展示会出展で集めた名刺に対して
どのようなフォローを行っているでしょうか?

展示会で大量に名刺を集めたとしても
それはゴールではありません。

見込み客を育成(リードナーチャリング)し、
商談化し、契約に結び付けることが大切なのです。

そしてリードナーチャリングの第一歩となるのが
展示会後のお礼メールです。

展示会で名刺交換してくれたお礼をするとともに
自社のこと、商品のことを思い出してもらうために
お礼メールは欠かせません。
必ずお礼メールは出しましょう。

こんなことは当たり前のことなのですが、
びっくりすることにこのお礼メールすら
まともに送っていない企業も多く存在しています。

私が実際に展示会で名刺交換した企業から
お礼メールをもらったのはわずか半分でした。
https://b2bmarke.com/tenjikaifollow/

せっかく名刺を集めたのにフォローをしないのであれば
出展費用を無駄にしているようなものなので
とてももったいないですね。

逆に言うとお礼メールを出すだけでも
半分の企業よりは一歩先に進めるともいえます。

ただ、せっかくお礼メールを出すのなら
なるべく反応率を上げたいですよね。

では、どのようなお礼メールを送るべきなのか?
そこには3つのポイントがあります。

その3つのポイントとは以下の3つです。
・早く送る
・ブースの特徴を伝える
・次のアクションに促す

それぞれについて簡単に説明します。
【早く送る】

人間は1週間後には77%のことを忘れている
と言われています。

展示会で名刺交換した後、
なるべく早くお礼メールを送ることで
相手の記憶に定着させやすくなります。

できれば展示会場で入力して
当日や翌日に送るのが理想的です。
それが難しい場合でも翌週には送るべきです。
【ブースの特徴を伝える】

来場者は展示会場で多くのブースを見て回っています。
そして多くの企業からお礼メールが届いてきます。

そのため、お礼メールに会社名や商品名があるだけでは
どんなブースか、どんな商品かをはっきりとは
思い出せないということも多いです。

そこで自社のブースを思い出してもらうためにも
ブースの特徴や商品の特徴をはっきり伝え
思い出してもらうことが大切です。

ブースの写真なんかを添付するのも一つの手です。
【次のアクションに促す】

お礼メールはただ単に出せばいいわけではありません。
相手に次のアクションを起こしてもらうための
きっかけとするのが重要です。

そのためには、例えば
・Webサイトを見てもらう
・セミナーに申し込んでもらう
・無料会員登録をしてもらう
というような次のアクションへ促すことが重要です。

このように3つのポイントを押さえるだけで
反応率はかわってきます。

ぜひ参考にしてみてください。

展示会の説明員が押さえておかなければならないポイント

色々な展示会を視察し、ブースで説明を聞くときに
「この説明では全然ダメだな」
と思う説明員の特徴があります。

いい説明員か、ダメな説明員かを判断するには
たった一つの質問でわかります。

その質問とは
「他社と違う御社の強みは何ですか?」
です。

この質問に対して
「えっと・・・」
と、言葉に詰まるようだとダメです。

すぐに
「この製品は他社と違って、こんなメリットがあります!」
と即答できるようにしておかなければダメです。
あるブースでは、こんなやりとりもありました。
私  「他社と違う、御社の強みとか特徴ってなんですか?」
説明員「えっと・・・、これは○○機能があって・・・」
私  「え?それって普通の機能ですよね?他社もみんなついてる機能ですよね?」
説明員「あ、はい。でも、これが特徴で・・・」

このような説明では全然ダメですね。
来場者を多くのブースを見て回ります。
その中で競合他社のブースでも説明を受けているわけです。

そこで他社との違い、独自のウリを明確に提示しなければ
来場者の興味関心を持ってもらうことはできないのです。

なので、少なくともブースに立つ人は
自社商品の強み、他社と違う独自のウリ
については明確に言えるようにしておかなければなりません。
なお、気を付けないといけないのは
独自のウリとは機能のことではありません。
あくまでも顧客が受け取れるメリット、
提供する価値を伝えることが大切です。
ちなみにこれは実際には展示会出展だけではなく、
全てのマーケティング活動・営業活動でも同じです。

自社商品の強み、他社と違う独自のウリを明確にするだけで
売上は大きく変わってきます。

なお、独自のウリを見つけ出すためには
3C分析というフレームワークが使えます。

3C分析についてはこちらをご覧ください。
https://b2bmarke.com/3c/

そのプロモーションの目的は明確か?

私は様々なセミナーや講座を受け自分の知識と能力の向上を図っています。
そしてセミナーに参加していて改めて感じたことがあります。

それは、何をするにしても
「目的を明確にしておくこと」
がとても重要だということです。

目的を明確にしているからこそ
・なぜ学ぶのか
・何を学ばなければならないのか、
・何を実践に活かすのか
がはっきりとし、実践につながっていきます。

目的が明確でなくただ単に参加しているだけだと
「ためになったなー」で終わってしまい
実践に活かせない状態になってしまいがちです。
これは展示会出展などでも同じことが言えます。

目的を明確にせず、
・毎年出展しているから今年も出展する
・他社も出てるから出展する
・とりあえず展示会に出展したら新規開拓になるだろう
といった感じでは成果につながりません。

そうではなく
・展示会から新規顧客を○○社獲得
・有効な名刺を○○枚獲得
・セミナーに○○人誘導
などの明確な目的を持っておく必要があります。

明確な目的があれば何をしなければならないのか
がはっきりしてきます。
それにより有効な手を打つことができるのです。

何をするにしても、何のためにやるのか?
目的を明確にして実行に移していくことが大切です。

出展目的の明確化については
こちらの記事も役に立つと思います。
出展目的の明確化

展示会出展コンセプトが重要な理由

展示会出展で多くの人を集めるのに
ブース作りはとても重要です。

そう聞くと
お金をかけてきれいなブースにしなければならないのか
と思うかもしれませんがそういうわけではありません。
もちろんブース装飾に力を入れること自体
悪いことではありません。

ただし、最も重要なことをないがしろにして
ブース装飾に凝っったとしても
結果につながらないということなのです。
そしてその最も重要なことが
「ブースコンセプト」です。

あなたのブースが何を提供して、
どのようなお客様にとってどんな価値があるか
をわかりやすく伝えているかが重要です。

「誰に」とって「どんな価値があるか」です。
このコンセプトがぶれていると
「何のブースかわからない」
「自分には関係ないブース」
「機能説明だけで価値が分からない」
といった印象を来場者に与えてしまいます。
よくあるのが、せっかく展示会に出展するならと
自社の商材をなんでも並べてしまうブースです。

そして、何のブースかよくわからなくなってしまい
来場者の興味関心を惹けないという結果になってしまいます。
また機能やスペックを強調してるだけで
顧客にとってどんな価値があるか、
どんな課題解決につながるのか
が全く分からないブースなどもよく見かけます。
来場者は多くのブースを見て回ります。
その中で自分に関係があるもの、
自分に役に立ちそうなものを探しています。

その中で、パッと見て
「あ、このブースは役に立ちそうだ」
と思ってもらう必要があるのです。
売り手目線のメッセージではなく、
買い手目線のメッセージで伝えることが重要です。

そのためにも「誰に」「どんな価値を」提供するのか
コンセプトを明確にすることが重要なのです。
コンセプトの作り方はこちらの記事が役に立つと思います。
成果を出す展示会出展のポイント(5)コンセプトの明確化