展示会で有効なノベルティとは?

展示会のブースでノベルティを配っている姿はよく見かけると思います。

では、ノベルティ配布は本当に役に立っているのでしょうか?

もちろんノベルティをうまく活用しているブースもあります。
しかし、あまり深く考えず、ただ配っているだけのブースも多く見かけます。

どのようなノベルティが有効なのかについて見ていきたいと思います。

ノベルティ配布の目的は?

ノベルティを有効活用するためには、まずノベルティ配布の目的、ノベルティの役割を考える必要があります。

ノベルティ配布の目的は以下の3点があげられます。

  1. 自社の認知度向上のため
  2. ノベルティでと交換で名刺・アンケートを集めるため
  3. 自社商材をアピールするため

この中で最もおすすめするのが、「3.自社商材をアピールするため」のノベルティです。

では、なぜ「3」をおすすめするのか。
その理由を説明するために「1」「2」についても見ていきたいと思います。

1.自社の認知度向上のため

社名やロゴ入りのノベルティを配布し、継続的に使ってもらったり、他の人の目にも触れるようにすることで認知度向上を図るものです。

このタイプのノベルティとしては、ボールペンやノート、バッグ、タンブラーなどがあります。

特にボールペン(3色ボールペンなど)は定番ともいえるノベルティです。
ボールペンは日常的に使うものなので目に触れることも多いので、有効に思えます。
しかし、注意しなければならないのは、ボールペンに記載された社名やロゴはとても小さく、利用者の印象には残りにくいです。
また、ボールペンをノベルティとしている会社が多いため、あまり印象付けることはできません。

もし、認知度向上のためにノベルティを使うのであれば、オリジナリティがあり目立つものにする必要があります。

とはいえ、どんなにオリジナリティがあり、目立つものにしても、自社の商材とまったく関係のないものでは、結局ノベルティから貴社や貴社商材を想い起こさせることは難しいのが現状です。
BtoB企業では「ノベルティは面白いけど、なんの会社だっけ?」となってしまうとあまり効果的とは言えません。

ですので、認知度向上という目的はあまりおすすめはしません。

2.ノベルティでと交換で名刺・アンケートを集めるため

魅力的なノベルティで来場客の気を惹き名刺やアンケートを集めるというのもよくある手法です。
実際にノベルティによって名刺獲得をしているブースもありますので、有効な手段と言えます。

特に展示会場ではミネラルウオーターなどの飲み物やバッグなどは有効です。
展示会場は広く、また乾燥していることが多いので、喉が渇き水が欲しくなります。
また、いろいろなチラシやカタログをもらうので、それを入れておけるバッグも欲しくなります。

つまり、展示会来場者がその場で必要としているものは、気を惹きやすいということです。
ただし、これらのもの、特に飲食物は継続的に利用してもらえないというデメリットはあります。
しかし、あくまでも名刺獲得を目的とするのであれば、水やバッグなどは有効であると考えられます。

その他にも、豪華賞品があたる抽選券を配るというのも名刺獲得する手段としては有効です。
抽選会はイベント性もあり、人も集まるのでブース自体の活気が出るという効果もあります。

しかし、これらのノベルティを使う際に注意しなければならない点があります。
それは、ノベルティ欲しさに集まった人の名刺が本当に有効な名刺なのか?ということです。
来場者の多数がターゲットとなりうるというのであれば問題はありませんが、大規模な展示会では属性がバラバラな人が集まるケースもあります。

貴社の商材にまったく関係ない名刺ばかり集まり、有効な名刺が集まらなければ効果的とは言えなくなってしまいます。
また、フォローの負荷もあがることになりかねないので、気を付ける必要があります。

3.自社商材をアピールするため

それではおすすめの「3.自社商材をアピールするためのノベルティ」についてご説明します。

具体的にどのようなものかというと、例えば貴社のノウハウなど有益な情報が記載された小冊子です。

展示会来場者は有効な情報を集めることを目的としています。
展示会場で興味のある分野のノウハウ集などが配られていれば、当然欲しくなり名刺交換をしてくれます。
しかもその人は自社の商材に興味関心度が高い人たちなのです。
当然、商品やサービスについても説明を聞いてくれます。

そして、その小冊子に有益な情報があれば、貴社への関心度や信頼度は高くなります。
自社に帰った後に同僚や上司に紹介してくれるかもしれません。

このように来場客の興味関心を惹き、名刺交換に繋げ、自社商材の価値を向上することも可能となるのです。

まとめ

ノベルティを有効活用するには、まず目的設定が重要です。
名刺獲得を目的とするのは大切ですが、それだけでは不十分です。
名刺交換を促進し、自社の商材の価値向上も図れるノウハウ集などの小冊子を配ってみてはいかがでしょうか。

スタッフが座っている展示会ブースがダメな理由

色々な展示会の視察に行って、あまり人が集まらないブースには共通点があります。
人が集まらないブースの特徴の一つが、スタッフが座っているブースです。

028

ブースの作りとして、受付を作って受付係が座っている。
商談スペースを作っていて、そこにスタッフだけが座っている。

こういうブースはあまり人が集まっていないです。
なぜ、スタッフが座っているとダメなのでしょうか?

その理由について見ていきたいと思います。

展示ブースで座ってはいけない理由

展示ブースでスタッフが座っていてはダメな理由は3つあります。

  • 来場者が入りにくい
  • やる気がないブースに見える
  • 接客・呼び込みができない

それぞれについてご説明します。

来場者が入りにくい

あなたはスタッフがいすに座って待っているブースと立って接客しているブースどちらが入りやすいでしょうか?

スタッフが椅子に座っていると、待ち構えられているように見えます。
すると、来場者は圧迫感を感じ身構えてしまうため入りにくくなってしまいます。

展示会来場者のほとんどはあなたのブースを初めてみる人たちです。
初対面で展示ブースで座っている人にいきなり話しかけるのは、心理的な壁が高いのです。
また、親近感も湧きにくいです。

例え、座っているのが1人だけで他のスタッフは立って動いているとしても、やはり待ち構えられている感じになってしまいます。

そのため、スタッフが座っているブースは、来場者が入りにくいブースとなってしまうのです。

やる気がないブースに見える

展示会で人が集まるかどうかは、スタッフのやる気に左右される部分が大きいです。
来場者から見るとそのブースに活気があるかどうかということです。
スタッフのやる気がなく活気がないブースには、間違いなく人は集まりません。

では、スタッフがいすに座っているブースと立って集客をしているブースどちらが活気があるように見えるでしょうか?

間違いなく、立って動いて集客しているブースの方が活気があるように見えます。

スタッフが座っているブースは、動きが少なく活気があるように見えないのです。
実際に座っているスタッフからやる気を感じることはほぼないでしょう。
スタッフが動いたり、声を出すことによってブースは活気づくのです。

接客・呼び込みができない

座っているスタッフが呼び込みをしているブースを見たことがあるでしょうか?

ほとんどは座って待ち構えているだけです。
それでは来場者の興味関心を惹くことはできません。

座っているだけで人は集まらないのです。
声をかけ、チラシを配り、動きをつけることで、五感に訴えかけることが必要となるのです。

まとめ

展示会場は多くの競合他社のブースが出展しており、その中で自社のブースを見つけてもらい興味関心を持ってもらう必要があります。

しかし、スタッフが座っているブースは、来場者にとっては入りにくく、活気がないブースに見えてしまいます。
積極的に動いて声をかけ、活気あるブースにして来場者を集めるためには、スタッフ全員が立って動くべきなのです。

 

展示会出展は対面接客ではなく側面接客で

展示会で来場客と接するには、ブースの作り方や導線が重要になってきます。

展示会で、たまにテーブル越しに対面で接客しているブースがあります。

175
でも、おすすめしません。
それはなぜか?
対面での接客の問題点についてご紹介します。

対面販売と側面販売

対面販売、側面販売という言葉をご存知でしょうか。

対面販売とはショーケースなどを挟んでの接客・販売するスタイルのことです。
百貨店などでよく見かけるタイプです。
商品管理がしやすいため比較的高級品の販売で利用されます。

一方の側面販売はお客様が商品を見ている隣で接客するスタイルです。
家電量販店なんかでよくやるタイプです。
お客様が自由に商品を見ることができ、必要に応じスタッフが説明します。

展示会ではどちらのスタイルがおすすめかというと、圧倒的に側面販売のスタイル(側面接客)です。
展示会では、対面接客はおすすめしません。

展示会で対面接客がダメな理由

では、対面接客がダメな理由についてご説明します。
以下の3点があげられます。

1.スタッフが自由に動けない
対面接客は机が並べられ、ブース内にスタッフが配置されます。
そのため、ブース前を通る来場者に対して、自由にアプローチすることができません。
ちょっと離れた位置で足を止めている来場者などに対して、声をかけずらいのです。

2.近寄りがたいブースに感じる
机の向こうにスタッフが待ち構えていると、来場客そのブースに近づきにくくなります。
心理的に、近づくと声をかけられ、売り込まれるのではないかと考えてしまうからです。

3.距離感がある
机を挟んでいるため、物理的な距離感があります。
また、売る人と買う人、というように明確に分かれ心理的な距離感も出てしまいます。

このように対面接客では、来場客に対して柔軟な対応ができず、距離感が生まれてしまいます。
そのため対面接客は展示会出展時にはおすすめします。

側面接客がおすすめの理由

では、もう一方の側面接客を見ていきましょう。
対面接客とは逆であることが分かります。

1.スタッフが自由に動ける
ブース内は開放的な作りのため、スタッフは自由に動けます。
興味を持っていそうな来場客や、目の前を通る来場客に柔軟にアプローチできます。

2.入りやすいブースに感じる
開放感のあるブースとなり、来場者は入りやすくなります。
ブースに近づいたからといって、必ずしも売り込まれるわけではなく自由度があり安心感があります。
そして、必要に応じて説明を受けられるので、ブースに入りやすくなるのです。

3.親近感がわく
対面より、側面接客の方が物理的な距離が近くなります。
また、来場客に寄り添い、同じ目線・同じ方向から商品の説明ができるため親近感がわきやすいです。

このように側面接客は、来場客に対して柔軟に対応することが可能です。
ブースの雰囲気も開放感があり、来場客には自由度と安心感を与えられます。

展示会出展する際のブース作りでは、対面接客ではなく側面接客スタイルにすることをおすすめします。

展示会出展後フォローをしていない企業が多い?

「展示会に出展してもなかなか受注に繋がらない」
そんな悩みを抱えている企業も多くあります。

そのため、展示会は「効率が悪い」「成果に繋がらない」「ROIが悪い」と考えてしまうかもしれません。
しかし、実際のところBtoB企業にとって展示会は、有望な見込み客(リード)を大量に獲得し、そこから新規顧客を獲得する大きなチャンスなのです。

展示会出展後のフォローが重要

展示会は出展すればそれで終わりというものではありません。
展示会来場者の多くは情報収集目的であり、特定の商品を求めてくる人が少ないのが現状です。

そのため、展示会後に来場者側から説教区的に問い合わせをしてくることは稀です。
展示会出展後に待っているだけでは、新規顧客の獲得はできないのです。

そこでフォローが大切になってきます。
展示会で名刺交換した人に、メールや電話でアプローチをしていくのです。

一度アプローチして断られたかといって、諦めてしまってはいけません。
例え断られたとしても、その時はタイミングが合わなかっただけで、数か月後には興味関心を持っている可能性もあるのです。

継続的にメルマガや電話で情報提供を行い、見込み客を育成するリードナーチャリングが重要です。

展示会後のフォローの実情

展示会後のフォローが重要なはずなのですが、ここを疎かにしている企業が多く存在すると感じています。

2015年、数多くの展示会を訪れ100社強との名刺交換をしました。
そして、その後名刺交換をした出展会社からのフォローの実態をまとめました。

  • 名刺交換社数:102社
  • サンクスメールが送られてきた社数:51社(50%)
  • アポイント依頼の電話があった社数:7社(7%)
  • 継続的なメルマガ配信のある者数:32社(31%)

このように半数の企業はフォローを全く行っていません。
また、継続的なアプローチをしている企業は約3割にとどまっています。

もちろん、出展企業にとって私がターゲット顧客ではないということから、あえてフォローをしていないケースもあると考えられます。
しかしながら、少なくとも競合他社ではない相手に対してサンクスメールすら送っていない現状を見ると、多くの企業では最適なフォローができていないと思われます。

せっかく費用と時間をかけて出展し集めた名刺に対しては、きちんとフォローすることをおすすめします。
そして一度きりではなく、継続的にアプローチしていくことが大切です。

そして、見込み客を育成する「リードナーチャリング」という考え方が重要となってくるのです。
リードナーチャリングについてはこちら

出展するなら展示会来場者の属性が重要

先日とある展示会に視察に行ってきました。
その展示会は中小企業のための展示会だったのですが、正直言うと、いまいちでした。

というのも、中小企業という切り口のため、業種や業務がバラバラな企業が集まっています。
そのため展示されている商品・サービスもバラバラな展示会だったのです。

しかも、展示ブースが地域で分かれていたりするので、どこにどんなブースがあるかが分かりにくかったです。
来場者の立場からすると、同じカテゴリーのブースをまとめてくれた方が見やすいです。

はっきりいって展示会自体のコンセプトがぼやけてしまっていました。
来場者にとってもいまいちでしたが、出展社にとってもいまいちな展示会だと思います。

出展するなら来場者の属性が重要

展示会に出展する目的は、見込み客の獲得です。
その目的を達成するためには、展示会の来場者数とともに来場者の属性も大切です。

しかし、この展示会のようにカテゴリーがバラバラの企業が出展している展示会では、来場者の属性もバラバラであると考えられます。
そうなると自社のターゲットとなる来場者は、全体来場者のうちのわずかな割合かもしれないのです。
例え来場者全体が多数来たとしても、その中でターゲットとなりうる来場者の割合が数%しかいなければ、あまり意味がありません。

せっかく費用と時間をかけて出展しているのでしょうが、このような展示会ではあまり成果に繋がらないでしょう。
個人的にはおすすめできない展示会でした。

出展する展示会を選ぶ際には、来場者の属性が自社のターゲット層と重なる展示会を選ぶべきです。
自社の成果につながりやすい展示会を選びましょう。

展示会でスタッフのやる気を起こさせるには

私は職業柄さまざまな展示会を視察してます。

人が集まらない、名刺が獲得できないブースの一番の原因はスタッフのやる気です。
⇒展示会出展で名刺が集まらないブースの特徴

やる気がないブースに人は来ないのです。
せっかく出展するのであれば人を集めたいですよね。

そうであれば、スタッフのやる気、モチベーションを上げる必要があるのです。

なぜやる気がないのか?

展示会出展には多額の費用が掛かります。
準備にも時間や労力がかかります。

展示会出展は会社にとって大切なイベントのはずなのです。
にもかかわらず、なぜスタッフのやる気がないのでしょうか?

主な理由としては3つ考えられます

  1. 出展目的が明確ではない
  2. 目標設定がない
  3. 思いを共有できていない

それぞれについて見てみましょう

問題1.出展目的が明確でない

「とりあえず展示会に出展すれば、名刺が獲得できるだろう」
「前回も出展したから、なんとなく今回も出展してみよう」

経営者やマネージャーが、このように「とりあえず」「なんとなく」出展を指示しただけ。
指示した側も目的は何なのかあいまい。
それではスタッフ自身も「まあ適当にやっておこう」となってしまいます。

解決策1.目的を明確化する

せっかく多額の費用を払って出展するのですから、しっかりと出展目的を明確化しておくことが重要です。
基本的には展示会出展の最終目的は、新規顧客の獲得、売上獲得とすべきです。

問題2.目標設定がない

目的が明確になったとしても、目標設定がないとスタッフは意欲的に動きません。
そして、その目標も「展示会で500枚名刺獲得しよう」というものでは不十分です。

解決策2.目標設定を明確化する

例えば、展示会から新規顧客を10社獲得するのが目的であれば、以下のようにゴールに到達するまでのプロセスごとに目標設定すべきです。

新規顧客:10社 ⇒ 見積提出:25社 ⇒ 提案:50社 ⇒ アポ:75社 ⇒ 名刺獲得:500枚

ゴールから逆算した目標を設定することで、その時にどのような成果を出さなければならないかが明確になります。
そして、その目標達成のためにはどうしたらよいかを考え、行動することにつながるのです。

問題3.思いを共有できていない

「上司から言われたからやっているだけ」「嫌だけどしょうがない」

このように考えているスタッフは積極的に動きません。
そうではなく、思いを共有し、目標に向かって一丸となることが大切です。

では、どうすれば思いを共有し、自主的に積極的に動いてもらえるでしょうか。

解決策3.共通の目的意識を持つ

最も大切なのは、企業の経営理念やビジョンを共有することです。
どのようなターゲットに対して、どのようなものを提供し、どのようなベネフィットを与えられるか、どのように社会貢献できるか。

これは展示会だけではなく、企業活動全てにおいて関わってきます。
従業員はお金のためだけに働いているわけではありません。
より他人や社会のためになっていると感じることでモチベーションが上がります。
このような経営理念やビジョンを共有、共感することはとても重要なことなのです。

そして、具体的な行動として、展示会では何をすべきなのかという目的意識を共有することです。
お客様に自社の商品を提供することで、お客様の役に立ち喜んでもらえる、展示会出展はそのための場であるということを共有しましょう。

まとめ

展示会に出展しても、スタッフのやる気がなければ無駄に終わります。

目的の明確化、目標設定、思いを共有しましょう。
そのためには、準備段階で一貫性のある計画を立てることが大切なのです。

すべてにおいて段取りが重要だということを意識してください。

展示会出展の有効性とメリット

BtoBの企業が新規顧客を獲得するためには展示会出展は有効です。

最近はWebマーケティング・インバウンドマーケティングの重要性が叫ばれています。
私もWebマーケティングは最重要であると考えています。
今後、企業が生き抜いていくためには、Webマーケティングはもっとも重要なマーケティング施策です。

しかし、それでもやはり展示会は有効なのです
なぜ展示会なのか?
そこについてお伝えします。

Webマーケティングの限界

とはいえ、全てのビジネスがインターネットで完結しているわけではありません。

Webマーケティング(インバウンドマーケティング)の基本は情報発信をして顧客に見つけてもらうことです。
しかし、そのようなプル型には限界があります。

Webマーケティングの知識・ノウハウがない企業は集客ができないのです。
せっかうWebサイトを立ち上げて顧客が来るのを待っていても、集客できない可能性もあるのです。

Webマーケティングの知識やノウハウがない企業にとっては、プッシュ型の営業はやはり重要なのです。
しかし、飛び込みや強引なテレアポなどでは、効率的な営業活動はできないのです。

自社の商品を喜んで買ってくれるターゲットを見極め、そこに対して効率的にアプローチすることが大切なのです。

展示会の有効性

B2B企業が効率的に新規顧客を獲得する方法として、展示会は有効です。
展示会は費用をかけて顧客にアプローチするという意味ではプッシュ型ともいえますし、ブースを構えて興味ある人を呼ぶということでいうとプル型ともいえます。
つまり、やり方によってプッシュ型・プル型、両方のメリットがあるのです

展示会出展のメリットは主に以下の3点です。

  • 質の高いリード
  • 来場者が多い
  • 直接会える

展示会は興味関心のある来場者が集まり、質の高いリストを集めるチャンスなのです。
それぞれの詳細について見てみましょう。

質の高いリスト

展示会は特定のテーマがあります。
つまり、特定テーマに興味がある来場者が集まるわけです。

飛び込み営業やテレアポなどでは、相手の興味があるかどうかも分からない中でアプローチしていきます。
しかし、展示会の来場者は、そのテーマに興味関心がある人だけが集まってくるのです。

やみくもにアプローチするよりも、展示会出展では質の高い見込顧客(リード)の情報を集めることが可能な場なのです。

来場者が多い

展示会は大規模なものであれば数千人~数万人が来場します。
それもある程度興味関心を持った層が集まるのです。
その中の数パーセントを獲得できるだけで、数百~数千の名刺獲得のチャンスなのです。

Webサイトからの問い合わせやDMなどで、それだけのリード情報を短期間で集めることは難しいでしょう。

展示会出展は短期間で大量のリード情報を集める有効な手段なのです。

直接会える

展示会では来場者と直接会って説明をすることができます。

Webサイトでは表現方法に限界があります。
しかし、直接会ってデモや説明をすることによって商品の良さを直接伝えることができます。

さらに相手の反応によって、その場で別の提案をすることも可能です。

展示会では、直接会って相手の反応によって対応を変えることができるのです。

このように展示会出展は、興味関心がある多数の来場客に対して直接アプローチできます。

Webサイトではなかなか問い合わせが来ない。
飛び込み、テレアポではなかなか興味関心がある相手にたどり着けない。

そんな悩みを持つ企業にとっては、別の角度から新規顧客を見つけるチャンスなのです。

もちろん展示会出展ですべてが完結するわけではありません。
Webサイトやメール配信、アポイント、など複合的にアプローチすることが大切です。
しかし、見込顧客と接触するための最初のきっかけとしては、展示会はかなり有効だと思います。

展示会で名刺が絶対集まらないブースの特徴

私は職業柄さまざまな展示会を視察してます。

展示会に行くと全体の来場者は多いはずなのに、明らかに人が集まっておらず、名刺獲得できてないブースがちらほら。
人が集まらない、名刺獲得できないブースの特徴は何でしょう?

ブースの大きさ?
装飾?
キャッチコピー?
もちろんそれもあります。

しかし、最も影響が大きいものは、実は別のところにあります。
それは何かというと、
そう、スタッフのやる気です。

やる気がないブースに人は来ない

では、やる気がないブースはどんな感じかというと

  • ブース内でスタッフ同士でおしゃべり
  • スタッフが通路に背を向けて作業
  • PCに向かって作業
  • ただ立ってるだけで下を向いている

こういうブースは、間違いなく人が集まりません。

お店でもそうですよね?
活気のあるお店と、やる気の見えないお店どちらに興味を覚えるでしょうか。
売る気がなさそうな店では買いたくないですよね。

そして恐ろしいのは、人は人がいないお店には入りたくないと思ってしまうことです。
ガラガラのお店には入りにくいですよね。

展示会のブースもお店と一緒です。
スタッフが自信をもって、熱心に自社の商品をアピールしているところには人が集まりやすいです。
そして、人がいると人は集まってくるのです。

逆にやる気がないブースは、活気がなく、暗く、近寄るなと言っている感じがして人がこないのです。
せっかく展示会出展するのであれば、ここを意識すべきなのです。

展示会出展費用が無駄に

スタッフのやる気がない状態で出展することは、はっきりいうと出展費用をドブに捨てているようなものです。

展示会に出る目的は何でしょうか?
多くの場合は、新規顧客の獲得のためだと思います。

新規顧客はあなたの商品を知りません。
興味も持っていない状態です。
そんな中で、やる気のないブースであれば素通りしてしまうのです。

自社の商品の良さをアピールしないのであれば、出展費用は無駄になってしまいます。

せっかく出展するのであれば、出展費用を無駄にしたくないですよね。
で、あれば、スタッフと一丸となって商品をアピールする方法を考えるべきです。

まとめ

良いものは売れると思っているかもしれません。

しかし、あなたの商品を知らない人は、良い商品なのかどうかも知らないのです。
やる気のないブースは、来場者に敬遠されます。

自社の商品を多くのお客様に使っていただきたいのであれば、商品の良さを伝えていきましょう。

展示会でスタッフのやる気を起こさせるには

成果を出す展示会出展のポイント(10)展示会後のフォロー

展示会当日はより多くの有効なリード(見込み客)を獲得するために、スタッフと一丸となって集客、名刺交換することが大切です。
これまでにお伝えしてきたような「目的の明確化」や「コンセプト作り」等の準備・計画、そして「当日の動き」などを参考にしていただくと多くの名刺が獲得できると思います。

しかし、展示会当日を終えて名刺を集めたとしても、それは計画の中間地点にすぎません。

なぜならば、その集めた名刺(リード情報)に対して、フォローしなければ成果につながらないからです。
展示会後のフォローの仕方が結果を左右するのです。

成果につなげるためにも、効果的なフォローを行いましょう。

展示会後のフォローの流れ

展示会直後からのフォローの流れは以下のようになります。

  • 名刺データ入力
  • リード(見込み客)の分類
  • メール配信
  • テレアポ
  • 継続フォロー

名刺データ入力

いただいた名刺は確実にデータベースに登録しなければなりません。
営業に渡して、「フォローしておいて」では机の中に眠ってしまう可能性が高くなります。

展示会で入手した名刺情報は貴重なリード情報(見込み客情報)です。
CRM(Customer Relationship Management)などのシステムに登録をしましょう。

ただ、数百枚~数千枚の名刺データを入力していくのはたいへんです。
名刺をスキャンしてデジタル化してくれるようなツールもあるので、それらを利用することも検討しましょう。
また、名刺データ入力を代行する業者もありますので、外注することも検討しましょう。

名刺データの入力が終わらないとメール配信も行えません。
できるだけ早くデータを登録しましょう。

企業によっては展示会開催中にも随時データを入力し、その日のうちにサンクスメールを配信するところもあります。
時間がたてばたつほど、来場者の記憶は薄れていってしまいます。
なるべく早くアプローチできるように名刺データ入力は早めに行いましょう。

リード(見込み客)の分類

集めた名刺全てに対して同じアプローチをしても仕方がありません。
展示会では明らかに対象外の来場者や競合なども混じっています。

アンケート結果なども参考にしてリード(見込み客)の分類を行いましょう。
そして優先順位をつけてフォロー内容をかえるほうがよいです。

フォローをする人的リソースにも限りがあります。
集めた名刺全てにアポ取りをしても非効率になってしまいます。
ホットなリードを優先してアプローチしましょう。

では、ホットではないリードに対しては、何もしなくていいかというとそうではありません。
優先順位は低いですが、それでも貴重なリード情報です。
継続フォローし、興味関心を高めることが大切です。

メール配信

集めたリードに対しては、まずメール配信することが大切です。

もちろんホットリードに対しては、メールより先に電話をかけアポを取ってもかまいません。
ただ、優先順位が低めのリードに対しては、やはりメールでの情報提供が効率的です。

展示会直後にサンクスメール(お礼メール)を打つ企業も多いですが、メールの内容も考える必要があります。

ただ単に、「ご来場いただきありがとうございました」ではあまり意味がありません。
そうではなく、受け取った側にとって役に立つ、意味のある情報を提供しましょう。
例えば、商品のメリットやユーザーの声、有益なセミナー情報などです。

また、次のアクションにつなげる文言を入れることも大切です。
例えば、候補日をもらう、セミナーの申し込み、試用版の申し込みなど、リードにやってもらいたい具体的なアクションを記載しましょう。

テレアポ

メールだけではなく電話をかけることも重要です。

メール配信しても、メールは読まれない可能性も高いです。
ですので、メールでの反応がなかったとしても、それが興味ないということに直結するわけではありません。

このリードはホットではない考えていたが、実は電話をかけると興味関心が高いということもよくあります。
メールだけではなく、電話をかけてアポイントを取りましょう。

ただし、最終目的はあくまでも受注することです。
アポを取ることを目的として、無理やりアポをとっても成果にはつながりません。
ですので、強引にアポを取るというよりも、自社の商品がそのお客様の役に立つかという観点でテレアポを行うほうがよいでしょう。

継続的フォロー

メールや電話などを通じて、アポが取れ、案件化出来るのがベストです。
しかし、アポが取れないリードの方が多いです。

ここでアポが取れなかったところに、その後一切アプローチをしないというのではもったいないです。
せっかく集めたリードです。
現時点では興味関心は高くなかったとしても、将来的には有望な顧客になる可能性を秘めています。

そこでリードナーチャリング(見込み客育成)という考えが必要になってきます。
メルマガなどで定期的に情報を提供し、Webサイトへの誘導やセミナーへの誘導などを行っていくのです。

リードとの関係性を強化し、効率的に新規顧客を獲得しましょう。

リードナーチャリングについてはこちらをご覧ください。
リードナーチャリング(見込み客育成)とは?

まとめ

展示会は出展した後のフォローが大切です。

ホットなリード(見込み客)に対してのだけではなく、リードナーチャリング(見込み客育成)という考え方も重要です。
展示会で集めたリード(見込み客)に対して、継続的なフォローを行い新規顧客獲得につなげましょう。

成果を出す展示会出展のポイント(9)ブースの集客・声のかけ方

展示会の目的はリード(見込み客の名刺)獲得です。
そのためには、来場者をブースに集客して、名刺交換する必要があります。

では、ブースへの集客で大切なことは何でしょうか?
大きく分けると以下の2つです。

 

ブース装飾やパネルについては、別の記事で書いておりますので詳細は以下をご覧ください。
成果を出す展示会出展のポイント (6)-ブースの装飾・パネル-

ここでは、声かけやプレゼンテーションする「ヒト」、つまり従業員・スタッフについてお伝えします。

ブースに集客し名刺交換できるかはスタッフの動き次第

ブースやパネルなども大切なのですが、それ以上に大切なのがスタッフの動きです。

スタッフの動きで、人が集まるか集まらないかが大きく変わってきます。
人が全然集まらないブースの問題の多くは、スタッフの動きにあるのです。

絶対に集客できないブースの特徴

以下のようなブースに人は集まりません。

  • ブース内でスタッフ同士でおしゃべり
  • スタッフが通路に背を向けて作業
  • PCに向かって作業
  • ただ立ってるだけで下を向いている

はっきり言いますがスタッフのやる気がないブースは、まったく集客できません。

ブースはお店と一緒です。
つまり接客をしなければならないのです。
それなのに、スタッフ同士でおしゃべりしたり、目の前を通る来場者を無視していて人が集まるわけはないのです。

せっかく費用をかけて展示会出展しているのにもったいないですね。

しかし、意外とそんなブースが多かったりします。
このようなブースは、おそらく展示会出展自体が目的となってしまっているのでしょう。

  • ただブースを出しておけばいい
  • 来る人がいれば相手にすればいい
  • というか、どうせ名刺交換なんかできないでしょ

そんな雰囲気を感じてしまいます。
本来の目的であるリード獲得(見込み客獲得)や案件獲得、受注までの流れを真剣には考えていないのでしょう。

目的意識の共有

では、スタッフにいきいきと動いてもらうためには何が必要でしょうか?

それは、「スタッフとの目的意識の共有」です。

  • この展示会は、どのような目的で出展しているのか
  • どのようなお客様に商品の良さを伝えたいのか
  • そのお客様に商品はどう役立つのか
  • 自社の業績にどう影響するのか
  • 自分たちにとってどういうメリットがあるのか
  • 目的達成のために何枚名刺が必要なのか

このような目的、目標を共有することで、スタッフが当事者意識をもって動いてくれます。

分かりやすいメッセージで声をかける

来場者に対しては積極的に声をかけましょう。
展示会には多くの企業が出展しており、来場者はあちこちのブースに目が行っています。

そこで視覚的な情報だけではなく、声をかけることで聴覚にも訴えかけるのです。

では、どのような声のかけ方がよいのでしょうか?

やってしまいがちなのが、以下のようなものです。

  • 社名を連呼する
  • 商品名や商品カテゴリーを連呼する

残念ながら、これでは色々なブースに目が行っている来場者の耳には届きません。

ではどうすべきかというと、ターゲット顧客が興味関心の高いキーワードを使いましょう。
「誰にとって」「どんなメリットがある」「何なのか」がパッと分かるメッセージにするべきなのです。
つまりは、コンセプトの明確化した際に決めたキャッチコピーということになります。

ターゲット顧客の心に響くメッセージを伝えましょう。

また、デモンストレーションやミニセミナーなどで注目を集めることも有効です。
声だけでなく動きを付けることで来場者の目を惹き、商品の魅力を伝えやすくなります。

来場者は自分にとってメリットがありそうだな、と感じてもらうことでブースに立ち寄ってくれるのです。
メリットを分かりやすく伝える方法を考えましょう。

ノベルティの使い方

なお、来場者にメリットを与える、ということでノベルティを使う方法もあります。
ちょっといいノベルティと交換で名刺をもらうという方法です。
ノベルティではなく、豪華賞品が当たる抽選券を配っているところもあります。

このような方法で大量の名刺を獲得しているブースも実際にあります。

名刺を獲得するには有効なのですが注意が必要です。
それは「その名刺はあなたが欲しい名刺なんですか?」ということです。

ノベルティや賞品目当てに名刺交換する人は、あなたの商品に全く関係ない人も多く含まれるということです。
つまり、質が低下するということです。

名刺の数を優先するのであればよいですが、質を求めるのであればノベルティの使い方は注意しましょう。

まとめ

展示会で名刺を獲得できるかはスタッフの動きに懸かっています。

共通の目的式を持ち積極的に動く体制を作りましょう。
また、来場者に声をかける際は、「誰にとってどんなメリットがあるのか」、ということを分かりやすいメッセージで伝えましょう。

成果を出す展示会出展のポイント(10)展示会後のフォロー