成果を出す展示会出展のポイント(10)展示会後のフォロー

展示会当日はより多くの有効なリード(見込み客)を獲得するために、スタッフと一丸となって集客、名刺交換することが大切です。
これまでにお伝えしてきたような「目的の明確化」や「コンセプト作り」等の準備・計画、そして「当日の動き」などを参考にしていただくと多くの名刺が獲得できると思います。

しかし、展示会当日を終えて名刺を集めたとしても、それは計画の中間地点にすぎません。

なぜならば、その集めた名刺(リード情報)に対して、フォローしなければ成果につながらないからです。
展示会後のフォローの仕方が結果を左右するのです。

成果につなげるためにも、効果的なフォローを行いましょう。

展示会後のフォローの流れ

展示会直後からのフォローの流れは以下のようになります。

  • 名刺データ入力
  • リード(見込み客)の分類
  • メール配信
  • テレアポ
  • 継続フォロー

名刺データ入力

いただいた名刺は確実にデータベースに登録しなければなりません。
営業に渡して、「フォローしておいて」では机の中に眠ってしまう可能性が高くなります。

展示会で入手した名刺情報は貴重なリード情報(見込み客情報)です。
CRM(Customer Relationship Management)などのシステムに登録をしましょう。

ただ、数百枚~数千枚の名刺データを入力していくのはたいへんです。
名刺をスキャンしてデジタル化してくれるようなツールもあるので、それらを利用することも検討しましょう。
また、名刺データ入力を代行する業者もありますので、外注することも検討しましょう。

名刺データの入力が終わらないとメール配信も行えません。
できるだけ早くデータを登録しましょう。

企業によっては展示会開催中にも随時データを入力し、その日のうちにサンクスメールを配信するところもあります。
時間がたてばたつほど、来場者の記憶は薄れていってしまいます。
なるべく早くアプローチできるように名刺データ入力は早めに行いましょう。

リード(見込み客)の分類

集めた名刺全てに対して同じアプローチをしても仕方がありません。
展示会では明らかに対象外の来場者や競合なども混じっています。

アンケート結果なども参考にしてリード(見込み客)の分類を行いましょう。
そして優先順位をつけてフォロー内容をかえるほうがよいです。

フォローをする人的リソースにも限りがあります。
集めた名刺全てにアポ取りをしても非効率になってしまいます。
ホットなリードを優先してアプローチしましょう。

では、ホットではないリードに対しては、何もしなくていいかというとそうではありません。
優先順位は低いですが、それでも貴重なリード情報です。
継続フォローし、興味関心を高めることが大切です。

メール配信

集めたリードに対しては、まずメール配信することが大切です。

もちろんホットリードに対しては、メールより先に電話をかけアポを取ってもかまいません。
ただ、優先順位が低めのリードに対しては、やはりメールでの情報提供が効率的です。

展示会直後にサンクスメール(お礼メール)を打つ企業も多いですが、メールの内容も考える必要があります。

ただ単に、「ご来場いただきありがとうございました」ではあまり意味がありません。
そうではなく、受け取った側にとって役に立つ、意味のある情報を提供しましょう。
例えば、商品のメリットやユーザーの声、有益なセミナー情報などです。

また、次のアクションにつなげる文言を入れることも大切です。
例えば、候補日をもらう、セミナーの申し込み、試用版の申し込みなど、リードにやってもらいたい具体的なアクションを記載しましょう。

テレアポ

メールだけではなく電話をかけることも重要です。

メール配信しても、メールは読まれない可能性も高いです。
ですので、メールでの反応がなかったとしても、それが興味ないということに直結するわけではありません。

このリードはホットではない考えていたが、実は電話をかけると興味関心が高いということもよくあります。
メールだけではなく、電話をかけてアポイントを取りましょう。

ただし、最終目的はあくまでも受注することです。
アポを取ることを目的として、無理やりアポをとっても成果にはつながりません。
ですので、強引にアポを取るというよりも、自社の商品がそのお客様の役に立つかという観点でテレアポを行うほうがよいでしょう。

継続的フォロー

メールや電話などを通じて、アポが取れ、案件化出来るのがベストです。
しかし、アポが取れないリードの方が多いです。

ここでアポが取れなかったところに、その後一切アプローチをしないというのではもったいないです。
せっかく集めたリードです。
現時点では興味関心は高くなかったとしても、将来的には有望な顧客になる可能性を秘めています。

そこでリードナーチャリング(見込み客育成)という考えが必要になってきます。
メルマガなどで定期的に情報を提供し、Webサイトへの誘導やセミナーへの誘導などを行っていくのです。

リードとの関係性を強化し、効率的に新規顧客を獲得しましょう。

リードナーチャリングについてはこちらをご覧ください。
リードナーチャリング(見込み客育成)とは?

まとめ

展示会は出展した後のフォローが大切です。

ホットなリード(見込み客)に対してのだけではなく、リードナーチャリング(見込み客育成)という考え方も重要です。
展示会で集めたリード(見込み客)に対して、継続的なフォローを行い新規顧客獲得につなげましょう。

野村 昌平

野村 昌平

中小企業診断士/ウェブ解析士/VEスペシャリスト
/一般社団法人データマーケティングラボラトリー理事
「企業に選ばれる個人事業者を育成する」というミッションを掲げて活動中。

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