成果を出す展示会出展のポイント(1)展示会の流れ

BtoB企業がリード(見込み客)を獲得するための活動のことをリードジェネレーションと言います。
リードジェネレーションには、Webサイトからの問い合わせやテレアポなどいろいろとありますが、展示会出展もその一つです。

展示会は、様々なジャンルや規模のものが数多く開催されています。
東京ビッグサイトなどで実施される大型の展示会では、数万人~数十万人が来場するような規模ものもあります。

そのような展示会に出展することで、自社の商品・サービスを紹介し、リード情報(名刺)を獲得することが可能です。
実際に私自身もIT系ベンチャー企業で、展示会出展を何度も経験してきました。

知名度の全くない企業でも数百枚の名刺を獲得することができました。
また、複数のパートナー企業と共同出展し、全部で3000枚の名刺を獲得したこともあります。

このように展示会出展は、リードを獲得するための有効な手段です。
しかしながら、展示会出展はそれなりにコストがかかります。
そして、やり方を間違えてしまうと、全く効果が出なくなってしまう危険性もあります。

ここでは中小企業が展示会出展で失敗しないために、今回は展示会の準備からフォローまでの大きな流れを把握しましょう。
詳細は別のコラムでお伝えします。

目的を明確化する

展示会出展の目的は何でしょうか?
これがまず出発点です。

目的をはっきりとさせておかなければ、失敗に終わってしまいます。
なぜなら目的に向かって、展示会を選び、準備をし、当日の対応を行い、フォローをするからです。
その目的が間違ってしまうと、全てが狂ってしまいます。

基本的には認知度向上よりも、受注につながるリード獲得(名刺獲得)を展示会の目的としたほうがよいです。
展示会出展は、あくまでも商品・サービスを顧客に提供するための手段と認識しましょう。

出展する展示会を選ぶ

目的が決まれば、それに合った展示会を選びましょう。

日程や金額、展示会場、ジャンルだけではなく、前回の来場者数や出展社の顔ぶれなども含めて検討するのがよいです。
同一ジャンルでも、1年に複数の展示会が実施されています。
できれば複数の展示会を検討し、予算と期待される効果を比較してみましょう。

制作・準備

出展が決まれば準備です。

展示会に出展する場合には様々な準備が必要となります。
出展する商品・サービスの選定、ブースの装飾、パネル制作、チラシ制作、ノベルティの手配、デモの準備、マニュアル作成、人員の配置・教育、アンケートなど、漏れがないように準備しましょう。

制作物は来場者のの目を引き、興味関心を持ってもらえるように、分かりやすく価値を伝えられるものとしましょう。

集客を行う

基本的には展示会運営会社が集客をしてくれますが、自社でも集客を行いましょう。

既存のリードで個別のアポは取れなくても、展示会に来てくれる可能性があります。
展示会は新規のリードを獲得することが主目的ですが、既存リードとの関係強化にも使えます。

Webサイトでの告知やメール配信、無料招待券の配布などを行いましょう。

搬入・ブース確認

一般的に前日に搬入作業を行います。

そこでブースの最終的な設営や確認を行いましょう。

パネルやチラシ、そして名刺入れなどの小物など、足りない物はないかを確認します。
また、インターネットを利用する場合は、接続がうまくいくかなども確認しましょう。

そして自社ブースの周りにどのような会社が展示しているか、そのブースの作りはどうかも確認しておきましょう

当日の運営

当日はいかに来場者に認知してもらい、興味を持ってもらえるかが重要です。

実際に展示会が始まると、事前に想定していたこと違うことも起こってきます。
来場者の導線が想像と違うことや、デモがうまくいかない、あるいは人が来すぎて対応が間に合わないなどが起こるかもしれません。

状況に合わせてブースでの人員の配置や声のかけ方、商品説明、名刺交換など工夫をしていきましょう。

展示会後のフォロー

展示会を終えると、仕事が終わった気分になるかもしれませんが、本当に重要なのはフォローです。

いくら名刺が集まったとしても、そこからフォローを行わなければ受注も取れず、結果として展示会出展費用が無駄となってしまいます。
なるべく早くサンクスメールの配信、電話によるフォロー、アポイントの取得などを行いましょう。

そして、リストを管理しそれぞれのフォロー状況を確認し、継続的なフォロー(リードナーチャリング)を行い、成果を出せるようにしましょう。

まとめ

展示会を出すことが目的ではありません。

そこからいかにして売り上げにつなげるかが重要です。
展示会出展の流れを把握し、効果を最大限にできるように準備からフォローまで行いましょう。

それぞれの詳細なポイントについては、別でご紹介します。

成果を出す展示会出展のポイント(2)出展目的の明確化

野村 昌平

野村 昌平

中小企業診断士/ウェブ解析士/VEスペシャリスト
/一般社団法人データマーケティングラボラトリー理事
「企業に選ばれる個人事業者を育成する」というミッションを掲げて活動中。

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