リードナーチャリング(見込み客育成)とは?

BtoBのマーケティング活動において、リードナーチャリングという言葉がよく聞かれるようになってきました。
リードナーチャリングとは何かというと、日本語では「見込み客育成」と呼ばれます。

BtoBのビジネスでは商品・サービスを知ってもらったからと言って、すぐに買ってもらえるわけではありません。

それは一般消費者向けと比べて価格が高額となるとともに、複数の部門や意志決定者が関係してくるためです。
担当者が「これはいいな」と思っても、その上司の了解を得て、他部署との調整を行い、競合他社と比較し、稟議を上げ、予算取りを行い、購入する、というような長期にわたった複雑なプロセスを経る必要があります。

そのため、自社の商品・サービスへ問い合わせはあったものの、すぐに購入には至らないケースが大半です。
問い合わせがあった、あるいは展示会で名刺交換したリード(見込み客)の情報を管理し、継続的にアプローチし、信頼関係を強化し、将来の顧客へと育成することが大切になってきます。

このような見込み客の育成のことを「リードナーチャリング」といいます。
そしてこの「リードナーチャリング」の重要性が増してきているのです。

リードナーチャリングの重要性

BtoBのマーケティングにおいては、Webサイトからの問い合わせや展示会、セミナーなど、様々な手段を使いリードを獲得します。(リードジェネレーション
しかし。せっかくリードを獲得したにもかかわらず、実は有効に活用できていない企業が思いのほか多く存在しています。

それは、営業現場のリソースが不足しているため、全てのリードに対してアプローチができないことが原因となっています。
また、せっかく初回訪問をしたとしても営業現場がその段階ではホットなリードではないと判断し、その後、営業フォローをしなかったために競合他社に奪われてしまうということが起こっているのです。

実はその場ではそこまでリードの関心度が高くなかったとしても、その後さまざまな情報に触れることで関心度が高まっている可能性があります。
特に現代ではインターネットの発達により、顧客側が様々な情報を自分で調べ情報を収集できます。
知らないうちにリード自身が情報収集を行い、知識を得て商品・サービスへの関心度が高まり、優良な見込み顧客に成長している可能性があるのです。
そしてホットなリードになったタイミングで適切にアプローチができなかったがために、競合他社に奪われてしまうということが発生し得るのです。

そのようなことを防ぐためには、継続的にこちらから情報を提供し、信頼感を高め、ホットなリードへと成長した段階で適切なアプローチができるようにする必要があります。

効果的なリードナーチャリングで営業効率アップ

リードナーチャリングが重要だということは理解されたかと思います。
しかし、実際には営業現場のリソースが不足しているので、なかなかそこまでの対応ができず場当たり的な活動になっている企業も多いのが現状です。

そこで、リードナーチャリングと営業活動とは分けて考える必要があります。

リードナーチャリングはメール配信やWebサイトなどのツールを使うことで効率化し、ホットなリードになった時点で営業部門がフォローするという体制づくりが大切です。
やみくもに訪問するのではなく、ホットになったリードに対してのみ営業活動を行うことで、少ないリソースでも効率的な営業活動ができ、成約率を高めることができるのです。

全てのリード・顧客に対して同じ活動をしてはいけないのです。
リード・顧客をグループに分けし、そのグループに合った活動をしなければ、営業コストがかかる割には成果が出にくく効率が悪くなってしまうのです。

まとめ

このようにインターネットが発達し、顧客が自分たちでどんどん情報を収集できる世の中では、継続的にアプローチし信頼関係を築きながら自社の商品・サービスの価値を伝えていくことが大切です。
特にBtoB企業においては、リードナーチャリングという考え方がとても重要になってきているのです。
リードとの関係性を強化し、営業効率を上げ、新規顧客を効率的に獲得し、売上拡大につなげていかなければならない時代なのです。

そして、効果的なリードナーチャリングを行うためには、IT技術やツールを利用する必要があります。
人では時間・コストがかかることも、ツールを使うことで短時間で効率よく実施できるので、生産性を向上させることができます。

それらのツールについては次回お伝えします。

リードナーチャリングのためのツール

野村 昌平

野村 昌平

中小企業診断士/ウェブ解析士/VEスペシャリスト
/一般社団法人データマーケティングラボラトリー理事
「企業に選ばれる個人事業者を育成する」というミッションを掲げて活動中。

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